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「夫のことすごく怖がってて、まぁそう思うのも無理は無いけどね。なんせ社長の座を代々受け継ぐことになっていたし、それを嫌がったら怒鳴られるわ、暴力受けるわで私にたくさん相談してきてくれたの。夫には内緒でね。その時彼氏が出来たって幸せそうな顔してて、でもその顔はいつもと同じ、彼氏が出来たらする顔だったから、また捨てられちゃうんじゃないかって思ってたけど、この子ったら、恵くんのことばっかり自慢げに話してきて。恵が恵がって……。その時のあの子の顔。とっても幸せそうでね……」
そんなことを初めて言われて、俺は自慢されるほどの彼氏だったのかと考え始めたが、そのうち顔を緩めて「馬鹿ですね、こいつも」と言った。
「本当に俺なんかで良かったんですか」
「あなたじゃなきゃ、ダメだったの」
自然と溢れ出す涙を拭って、彼女の顔を見た。
「なら尚更、生きてくんないとっすね」
真澄さんは小さく笑って
「そうなのよ」
と言った。
そうやって言葉を交わしてから数日後、彼女は亡くなった。
緊急手術を2度にわたって行ってきたが、成功にとどまったものの、彼女の意思は途絶えてしまった。
一面に黒い服装で着揃えている彼女の親族たちが集まり、葬式を開いた。そこに俺も同席して欲しいと真澄さんから言われていたので、一応スーツで行った。
今にも起きそうで、でも肌は白く、冷たく、重い。
本当に死んでしまったのか。今すぐ俺の名を呼びながら、実はねと明るい口調で話始めるのではないか。
彼女の死を実感するにはあまりにも多い時間を要した。
「恵くん。あの子に顔見せてあげて」
「……はい」
そう言って彼女の周りにたくさんの花々が敷き詰められている棺桶に向かった。
腹元で重ねている手に持っていた一輪の花は、俺が差し入れたもの。真澄さんが「いいよ」と言ってくれたのだ。
彼女の頬をそっと撫でた。
「…………お前、何してんだよ」
視界が少しづつ歪んできて、彼女の顔を見ることすらも出来ない。
「置いていくんじゃ……ねぇよ……」
彼女の頬に伝った涙。どこからともなく涙が零れ落ちて、制御すら効かない。何かのネジが外れたみたいに、今までの思い出が溢れ出して止まらない。
彼女の腹の上で泣いた。
声を出して泣いた。
棺桶を力強く掴んだ。
そのせいでみしみしと音を立てている。
このままじゃ、ずっとここにいてしまう。
もう、別れなきゃいけないんだ。
手放さなきゃいけないんだ。
諦めなきゃいけないんだ。
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コーンクリームコロッケ(プロフ) - ありがとうございます！きゃーっ♡♡嬉しいですー！頑張ります！！ (12月7日 7時) (
レス) id: 45395c9c17 (このIDを非表示/違反報告)
金糖の少女#全糖ではございません - みんな！！！伸ばせ！！最近別サイトに浮気してたからうらツク戻ってきてこんな面白い神作に会えるなんて…！！この感じ…運命なんです！！うおおお！！！上にあげるんだ！！！ (12月6日 20時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - オリジナルフラグ立っちゃってます！設定タグの所から消せるのでやってみて下さい！ (12月6日 20時) (レス) id: 53388cefbe (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - コーンクリームコロッケさん» オリジナルフラグが立ってますよっ！💦 (12月6日 20時) (レス) id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
奥宮。(プロフ) - めっっちゃ甘々でよかったです〜！！💕💕甘すぎて死ぬかと…多分ですが、二次創作ではオlリlジlナlルl作品というタグを使用してはいけないので外した方が良きかもです！小説書く所？の下いけば外せるのでやってみて下さい！ (12月6日 18時) (レス) @page27 id: 6e2eb1af59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コーンクリームコロッケ | 作成日時：2023年9月4日 15時
