トリップってホントにあるんだ……。two！ (ページ3)

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二人の子供。ページ3

戦いが終わり二隻も沈めた所で二人に話しかける。

［リリィ、ルーン…二人は何で繋がれてた？］

ﾘﾘｨ［…あの海賊達に攫われたの…私達は元々親が居なくて、路地をさ迷ってたら捕まったの。］

ﾙｰﾝ［……うん。］

ｺﾗｿﾝ［…ほー…孤児か…ま、なんにせよ売り飛ばされなくて良かった…。］

［ほんとだな…。］

ﾙｰﾝ［で、お兄ちゃん達は名前なんて言うの？］

ｺﾗｿﾝ［俺はロウってんだ…宜しくな。］

［俺はAだ…宜しく頼む。］

ﾘﾘｨ［えぇ…宜しく、Aさん達はどこに向かってるの？］

［俺達は気ままに旅してるんだ…海賊達と鬼ごっこしながらな…それから二人には次の島で降りてもらう、宝は半分やるから働けるまでそれで暮らせ…俺達は何時死んでも可笑しくねぇからな。］

ﾙｰﾝ［着いてっちゃ駄目なのか！？］

ﾘﾘｨ［Aさんは命の恩人、何でもするわ！］

［なら強く生きろ、俺達の所に居たら駄目だ…二人は海賊なんかにならねぇで楽しく生きてくれ。］

俺は海賊じゃねぇが…何時死ぬか分かったもんじゃねぇ…まだ十歳ぐらいの子供を船には置けねぇ。

ﾘﾘｨ［……でもｯ！］

［…リリィ…分かった。］

ｺﾗｿﾝ［A！？］

［リリィにルーン、船に乗れる年は17歳だ…その年になって強くなってれば船に乗せてやる。］

ﾙｰﾝ［ほんとか？］

［あぁ、乗せてやる…嘘は吐かねぇ。］

ﾘﾘｨ［絶対よ！］

近くの島に着き宝を売り町外れの森に力を使い家を建てる。

［此処に住むといい、これは金だ…大事に使えよ？］

ﾙｰﾝ［うん。］

ﾘﾘｨ［分かってるわ！］

［鍛錬は怠るなよ…それと戸締りはしっかりしろ。］

ﾘﾘｨ［えぇ。］

［最後に…死ぬなよ…。］

ﾙｰﾝﾘﾘｨ［［勿論！］］

ﾘﾘｨ［Aさんも、ロウさんも死んじゃ駄目よ？私達は此処で待ってるから…。］

二人を抱き締め手を振り船に戻る。

ｺﾗｿﾝ［あの子達は良い子だったな…でも何で彼処まで？］

船に揺られながら話す。

［…あの二人を見つけた時、真っ暗で窓の無い部屋に鎖で繋がれてた…それが昔の俺と重なっただけだ。］

そうただ重なって可哀想だと…助けてやらなきゃと思っただけだ。

［ルーンはまだ十歳もいかないだろ…あれじゃほっといたら死ぬ、だからリリィと一緒に住まわせたかった…家や宝をやったのはそんな単純な理由だ。］

ｺﾗｿﾝ［そうか…でも驚いたぜ？子供を連れて帰って来るもんだからよ。］

［悪かったな…。］