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鬼さん二十一人 ページ23

[[濃いな……((ボソッ…]]

あ、揃った……頬を染めるな気持ちわりぃ。

[そこの!君、バラガキか?]

[誰だあんた……。]

[俺は近藤勲だ!]

[で、あんたが俺に何の用だ。]

[一緒に強くならねぇか?]

[良いじゃねぇかトシ……行ってこいよ。]

[君もだぞ?]

[え、無理。]

[即答か……。]

なんで二人共しょげんだ……やめてェ!?俺の心が痛むから……。

[来ないのか?]

[わぁーったよ……行けばいんだろ行けば。]

そして何故か俺も入れられる羽目に。

[よしっ!試合だ!]

[え、やだ。]

ヒユンッとトシから木刀が投げられる。

[勝負だ……。]

[えー……まぁ、どうせならだし近藤もかかってこい。]

[良いのか?2対1なんだぞ?]

[ササッと掛かってこい…一人で十分。]

トシから来るか……ガンッと木刀らしからぬ音が響く……。

[軽いぞトシ…!]

トシの腹に蹴りを入れ吹き飛ばす……。

[おぉ……悪ぃな加減間違えた、人間相手にしねぇと行けねぇのか。]

後から近藤!!
右足を軸に左足を振り上げる…まぁ、回し蹴りだ。
ガスっ…と近藤の顔にクリーンヒット。
近藤も吹き飛ぶ……近藤は壁にめり込んだ。

[あ、悪い……力加減が出来ねぇんだよ、今まで化け物相手だったし。]

[お兄ちゃん強いね……名前なんて言うの?]

[俺はAだ、おめぇは?]

[僕は総悟だよ!]

[じゃ、総坊な……。]

[そうぼう?僕総悟だよ?]

おー……賢いなぁ……。
総坊の頭を撫でくり回す。

[やめて下さいィィイイイ!!]

[はははははっ!!悪ぃ悪ぃ。]

[あ、おーい……トシ!近藤!平気かぁ?]

[あぁ、Aは強ぇな。]

[本当だな!えっと……。]

[坂田A……宜しく。]

[A!]

[急に呼び捨てかよ……まぁいい怪我してねぇか?]

[あぁしてねぇよ。]

[俺もだ!]

すげぇな……天人が瀕死になるくらいの蹴りの力なのに…しぶてぇな……。
天人が瀕死……あ、やべぇ力で蹴ってるじゃねぇか俺。

そして此処にも慣れ始め……俺は皆んなが寝た頃道場に来ていた…。

[よっ……。]
足に力を入れバク転から手を着き側転…何かをする……俺流の攻撃の回避術なのだ…接近戦用の。

前の人生でやったダンスと新体操を組み合わせて応用している……。

ダンッ!と足を踏み込み前方倒立回転飛びしたら、着地に失敗して足を捻った様だ。

[やべ、失敗した……。]
軽い捻挫の様でほんとに良かった

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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時

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