ミステリアスなお兄様。

ずっと探していた人。 ページ36

風見［私の兄ですが、十年前突然姿を消しました…私情なことは分かっていますが十年間全てを持って探しましたが見つかりません、貴方に頼むしかないんです。］

［……そうですか…分かりました…ありがとうございます……そう言えばオリンピックのカクテル言葉知ってますか？それが分かればその方の事は分かりますよ…では。］

代金を払い店を出る…バイクを駆け足で押しホテルの駐輪場に置きチェックインを済ませる、飲んだのは一杯だけだが酒は怖いから。

あの後いつの間にか寝ていた様で外はすっかり明るくなっていた…スマホを見ると裕也からえげつない量の着信履歴…仕事のスマホで良かった。

［分かったんだな…裕也……。］

時間が十時を指していたのでチェックアウトして東都を出る…かと思いきやトラックに乗り込むコナン君達を見つけてしまった……バイクをUターンさせトラックを追う。

［全く…手のかかる坊ちゃんですねぇ…。］

二人の男が路地に入った所でバイクを止めて話し掛ける。

［あのぉー…お兄さん…その車の中見せてくれません？］

戸惑っている男達の隙をついて制圧しトラックの荷台を開ける…そこには少年探偵団が。

［坊や…平気かい？これを着て…皆んなは外へ出るんだ。］

コナン［祐介さん！？］

シィーと人差し指でナイショのジェスチャーをする。

光彦君を抱いて外に出し皆んなに話しかける。

［皆んな怪我は無い？］

ｼｪﾘｰ［お、お兄ちゃんなの？］

［シェリーさん…お久しぶりですね。］

ｼｪﾘｰ［此処では、灰原哀よ。］

［はい、哀さん…皆んなも無事で良かったです。］

コナン［ねぇ、なんで僕達がここに乗ってるって分かったの？］

［貴方達がこのトラックに乗るのを見て追いかけていたんですよ…助けられる機会を狙っていましたがもっと速ければ良かったですね…すいません。］

コナン［いや、助かったけど…。］

［なら私は帰りますね…警察が来ると厄介ですからね、コートは差し上げます要らなくなったら捨てて下さい…ではまた。］

バイクに飛び乗り出すと零の乗ったRX-7とすれ違う。

また五時間程かけて京都の家に戻る。

［おや、貴方がここに来るなんて珍しい事もある物ですね？真坊ちゃん。］

家に入るとソファに座っていた真坊ちゃんこと京極真。

京極［祐介さん…今日ですね……。］

［試合でしょう？圧勝だったじゃないですか。］

ここまで帰る途中に音だけ聴いていた京極真が出場した空手の試合。

京極［直接見て欲しかったんですよ！］

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