告白 ページ7
「好きです！付き合ってください！」
「……ぁえ、ええと…ごめん、なさ……ぃ」
……告白現場というのを見てしまった。
───
「ゆり、帰ろ」
「うん！」
授業が終わって放課後、ゆりと一緒に教室を出る。
あ、そういえば最近駅前のカフェで季節限定のパフェがあるんだよな…。
後でゆりに聞いてみよ。
「あ！ごめん、教室に忘れ物したー」
「なんの？」
「筆箱」
「了解。下で待ってるね」
ゆりは走りながら教室へ戻って行った。
…危ないから走らないでね。
心の中でそう言って、靴箱へ向かう。
……………多分、ゆりについて行けば良かったのかも。
「…ゾムくん！」
靴箱でゆりを待っていたらそう聞こえてきて、気になって声のする方へ行く。
「好きです！付き合ってください！」
…告白現場。
昔マンガで見た事あったけど、校舎裏に呼び出して告白、なんてホントにあったんだ。
「……ぁえ、ええと…ごめん、なさ……ぃ」
相手は…ゾムくんか。
まあ、そりゃあそうだよね。
実際結構な声でゾムくん！なんて言ってたのを聞こえちゃって、興味本位で見に来た訳だし。
ゾムくん、ずっと下向いてる。
目を合わせるのが恥ずかしいのかな。
相手の女の子は泣きそうなのを堪えながら、靴箱へと走り去っていった。
……ん？待って、靴箱？
え、こっち来るじゃん！
なんて思ってたらさっきの女の子が私の横を通る。
…バレてなかった。
よ、よし！ゆりもそろそろ帰ってくる頃だし駅前のカフェ誘って帰るか！
「…ぇ、Aさん……？」
…………なんでゾムくん来ちゃうわけ！？
ゾムくんの顔が少し赤い。
ゾムくんに告白してた子可愛かったもんね！
「あ、ええと偶然声が聞こえてきて、気になったので……ぇと、はい」
段々と小さくなっていく声。
悪い事した、というか相手の告白現場見ちゃったしね。
「……そ、そぅ…で、、すか」
ちょっと空気が悪くなる。
…早く帰りたい。
「ん？あ、Aー！！そこで何してんのー？」
救世主！流石ゆり！
私はゾムくんにまたね、と言ってゆりの元へ小走りで向かう。
……ゾムくんには明日謝っておこう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 685人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にみり(プロフ) - こっこさん» 返信遅れてしまいましたが、コメントありがとうございます！番外編、作成頑張ろうと思います！！笑新しい作品も現在執筆中ですので、そちらも期待して頂ければ幸いです！ (2021年3月29日 7時) (
レス) id: 4df7e616fa (このIDを非表示/違反報告)
こっこ - 完結おめでとうございます！作品がとても面白くて何度も繰り返し読んでしまいました笑 番外編も楽しみにしてます頑張って下さい！！^-^ (2021年3月28日 23時) (レス) id: 830d32bb52 (このIDを非表示/違反報告)
にみり(プロフ) - 花のJK（♂）さん» 最高です笑笑光景が目に浮かぶ、、笑変身遅れてすみません汗！現在話をちまちまと書いているので、これからも読んで頂ければ幸いです！ (2021年3月5日 21時) (レス) id: 4df7e616fa (このIDを非表示/違反報告)
花のJK（♂） - 後のコネとゆりの会話「ゾムゥゥゥ！！よく言った！！」「それでこそ漢よぉ！！」 (2021年2月26日 3時) (レス) id: 175edfd33c (このIDを非表示/違反報告)
にみり(プロフ) - さあさん» コメントありがとうございます！今頑張って作品を溜め込んでいるので…お待ちください！ (2021年1月15日 15時) (レス) id: 4df7e616fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にみり | 作成日時：2020年12月19日 22時
