検索窓
今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:736,719 hit

18. ページ19

Aside


教室に戻り、教卓にプリントを置き自分の荷物を取ると急いで玄関に向かった。


あれ…?


玄関に着くとさっきまで会っていたグルッペンさんが居た。

グルッペンさんは私に気づくと「やっと来たか」とこちらを向いた。


貴「もしかして、待ってくれてたんですか…?」


gr「私が呼び止めてしまってこの時間になったからな、送って行こうと思ってな」


な、なんて紳士な方なんでしょうか…!


申し訳なさに何度も何度も頭を下げると「ははは」と笑ったグルッペンさん。


私は急いで靴を履き替え、先に歩きだしていたグルッペンさんの横についた。


私が来たことを確認したグルッペンさんが口を開く。


gr「最近、花音がAを生徒会に入れてくれと騒いでいるんだが、入る気はないのか?」


貴「え…?あ、あぁ……その……生徒会に入ろうとは思ってないんですよね…」


急な話題に動揺してしまった。

弱々しい声でそう答えるとグルッペンさんが「そうか…」と一言。


ほんの数秒静寂が訪れる。


そして


gr「もしもの話だが、もし気持ちが変わったらいつでも言ってくれ、俺達は歓迎するぞ!」


と笑顔で話すグルッペンさん。



貴「無いとは思いますが…もし気持ちが変わったらその時は…」


「よろしくお願いします」と笑顔で返す。


私の言葉にグルッペンさんが楽しそうに何度も頷いた。



そしてしばらく談笑していると、十字路に着いていた。


グルッペンさんとは曲がる方向が違ったらしく、ここでお別れになった。



はずだったが、「送る」と一言言うと私の家まで送ってくれた。


家の前に着き、グルッペンさんに向き直る。



貴「送っていただきありがとうございました…!」



と勢いよく頭を下げると、「ははは」と笑い声が聞こえてくる。



gr「そんなに堅苦しくなくていいんだぞ?
  んじゃ…お疲れ」


微笑みながら手を振り帰っていくグルッペンさんに私も手を振り返す。



初めて男性に家まで送ってもらっちゃった…



少女漫画のような体験に少し胸が熱くなった。




私は小さく胸を擦りながら家の中へと入った。

19.→←17.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (368 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
964人がお気に入り
設定タグ:wrwrd! , 学パロ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彼岸(プロフ) - 椿さん» 関西弁に疎いので調べながら書いているのですが、かまへんも構わない・問題ないと言う意味になると書かれていました。また、かまわへんを崩した言い方がかまへんになるらしいので御本人様も崩した言い方をしている時がありましたのでそう書かせて頂きました…! (2020年7月19日 20時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 今更すいません!28.のknさんのかまへん!って噛まないって意味になるのでかまわへん!では? (2020年7月19日 18時) (レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - hasuki-さん» あのメンバーを意識しております…! (2019年10月9日 6時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)
hasuki- - 夜遅くすみません...最後の5人見覚えがあるような(・∀・)ジー (2019年10月9日 0時) (レス) id: e55a71c11d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ゾウさんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!!励みになります! (2019年9月19日 19時) (レス) id: e03bd05852 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彼岸 | 作成日時:2019年8月17日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。