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【若菜side】
若「お嬢様〜お目覚めになってください!」
「んー」
若「お嬢様、用意をなさらないと…」
もうかれこれ10分くらい起こしてるのに、全然起きてくれない。
本「若ちゃんの起こし方は優しすぎるんだよね、多分」
若「そんなことないよ!」
これでも厳しくしてるつもりなんだけどな…
すると、本田くんがお嬢様の耳元で何かを囁いた。
慌てたように飛び起きたお嬢様。
本田くん、凄い!
でも、なんでお嬢様の顔、少し赤いんだろう?
本「では、このドレスに着替えてください。私たちは外で待ってますので、終わったら呼んでください」
「…はい」
廊下に出て、さっきなんて言ったのか聞いてみたけど、内緒って言って教えてくれなかった。
「若菜〜」
若「どうなさいましたか?」
「えっ、と、あの…」
…え、何?
「若菜、入ってきてくれない?」
若「入って、いいんですか?」
本「え、僕は?」
「本田はダメ!」
本「え〜、気になる…」
若「…失礼します」
ふてくされてる本田くんを廊下において部屋に入る。
若「わ、ドレス…お似合いですね」
お世辞抜きで、本当に似合っていた。
「あの、ね…」
クルッと僕に背中を向けた。
若「わっ!」
「チャック…上げれなくて」
白い背中が全部見えるほど開いていた。
若「ちょ、待って…ください」
反射的に目を背ける。
ドレスって、中に何も着ないの?
「は、早く!」
二人で赤面して、何もできない状態。
意を決してチャックに手をかける。
背中に触れないように、あまり見ないように…
ジジジ…
「ヒャッ…」
若「ご、ごめんなさい!」
僕の冷たい手が、彼女の背中に触れてしまった。
あーもう!
手の震え静まれ!
若「で、できました!」
やっとのことで全部上げることができた。
ドッと疲れが…
「ありがとう、今日の相手…よろしくね?」
若「へ?…あ、ダンスですね!こちらこそよろしくお願いします」
本「終わりましたかー?」
「終わりました!」
本「髪のセットをするので部屋を移動します」
パーティまであと3時間。
お嬢様が、少しでも僕のことを見てくれますように。
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麗奈(プロフ) - 更新待ってます!!!!! (2017年4月23日 1時) (レス) id: 74c830a39c (このIDを非表示/違反報告)
勇花(プロフ) - めぐちゃむさん» ありがとうございます!嬉しいです(^O^) (2015年10月20日 21時) (レス) id: edc02d9e5b (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃむ(プロフ) - この話、普段誠は読まない私ですが、すごい好きです! (2015年10月20日 0時) (レス) id: bbec7445d8 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃむ(プロフ) - この話、普段誠は読まない私ですが、すごい好きです! (2015年10月20日 0時) (レス) id: bbec7445d8 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - あの、なんか、話、泣けそうなんですけど・・・笑 (2015年10月12日 19時) (レス) id: ad652427a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:勇花 | 作成日時:2015年10月2日 21時