夏油傑の心情2 ページ33
「で、話ってなんですか」
七海は私を疑い深い目で見ながら少し生暖かい風を受けながら、ホテルの中庭の椅子に座った。
「...蘭のことは、どう思っている？」
私がそう聞くと七海は少しだけ反応した。なるほど、蘭については心あたりがあるような口ぶり。間違いないだろう。
「その様子だと、七海も最近の蘭は変だと思ってるという解釈でいいのかな？」
「夏油さんは、いいんですか？蘭先輩のこと好きですよね」
その言葉に何も言えなくなる。
「好き。って言うのは、私にとっての呪いだ」
「...と言いますと？」
「私は蘭の事が好きだ。今でも多分、彼女の魅力には抗えない。だけどそれは私にとっての、呪い。君にとってのAのようにね」
私がふとそんなことを口にすると七海は立ち上がって私の方に詰め寄り、肩を掴んだ。
おっと、怒らせてしまったか。
「何故そこでA先輩が出てくるんです...！！夏油さん、あなたおかしいですよ。一体何が言いたいんです？」
今にも胸ぐらを掴まれそうな七海の勢いに私は冷静に落ち着かせる。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「私と一緒に、蘭に何があるのか調べて欲しい。Aの為にも」
「...分かりません。その話を受け入れるにはあまりにも情報が欠けている。もう少し説明してください」
その時、中庭に続くドアが開く。
「居たー！！A先輩やりましたね！！」
『えぇ...いや、明らかに何か会話してた途中に割り込んでたけど大丈夫？』
灰原とAが仲良く私たちを探しに来たのか。なんだか、灰原といる時のAは、Aらしく感じる。
私は七海に目配せをした後、灰原の元へ歩く。
「話はまた今度、だ」
「...はぁ、絶対話してくださいよ」
参ったね。
灰原と七海がなにか喋ってる後ろで自然とAと私が隣同士で歩く。
『なんかさぁ、夏油変だよ』
「変って...酷い言いがかりだね」
『え？ああ、傷付いたならごめん。だけどさ、なんかいつもの夏油じゃないみたい』
Aの鋭い目が私を射抜く。
この鋭い目を見ると何でも見透かされてるんじゃないかと思って少し緊張してしまう。
言うなればAは、"異物"のようなものだ。
私の目には、そう見える。
「私は、いつだって私さ」
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ホワホワ - めっちゃ面白いです！更新待ってます！！ (3月23日 15時) (
レス) @page37 id: d16746353f (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - うららさん» 初めまして、面白くて最高すぎて涙が出そうです💝、あのうららさんと会話したくてボードで会話するのは平気でしょうか？これからも応援してます (3月21日 20時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
nachu(プロフ) - 待ってましたあぁぁ！！次の更新も楽しみに待ってます❤️ (3月17日 21時) (レス) @page37 id: d62d5ed77b (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - 更新きたぁぁぁぁ"！もうすぐ読みました！来た瞬間ヤッホーイですよ！😭本当に最高でした！…本当に大好きです！更新本当にゆっくりでいいんで、頑張ってください！！！無理しないでくださいね！！更新ありがとうございます！🎉 (3月17日 21時) (レス) id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - 櫻田たるとさん» 更新本当に遅くなって申し訳ございません🙇🏻♀️🙇♀️🙇🏼♀️ゆっくりになるとは思いますが必ず完結させます!! (3月17日 19時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2023年9月24日 16時
