ヒロイン23 ページ24
『…何か多くない？』
「夏油の奢りだから、いいかなって」
「私の財布が泣いてるけどね」
お昼、と言っても三時を回ったあたりに授業サボり組の夏油と硝子がお見舞いの食料をこれでもかというほど大量に買ってきた。
蘭はまあ、真面目だしサボることは無いだろうけど五条もいないのは不思議だ。
私の代わりに任務に行ったと言っていたけど私が相手する予定だったのは三級の雑魚呪霊だし。
昼頃には帰ってると思ってたんだけどなー。
...まぁ、私とは会いずらいか。
あの時のことは七海と私にしか知らないし。
『あー、うま。体に染みるわあ』
「婆さんかよ」
「A、ゆっくり噛まないと喉を詰まらせるよ」
『夏油はお母さんかな？』
伝染らないようにと極力距離をとって買ってきてくれたお粥をレンチンで温めて食べる。
疲れた時はやっぱりお粥だわ。
実家の味する...って、そういえば実家でお粥とか食べた事無かった。
「でも初めてだよね、Aが熱出すとかさ。蘭はしょっちゅう出してた気がするけど」
『ああ、そのたびに五条と夏油が必死になって看病するやつね』
蘭が苦しそうにしている顔を見て心底心配している五条に、夏油。手を握り、ご飯を食べさせ、つききっきりで世話をする。
あー、顕著に出るな。態度の違いが。
愛されてるかどうかなんて、こういうところを見れば明白じゃんか。
「っA！！」
ドアがバンッと勢いよく開く。
皆が一瞬肩を震わせて驚きながらも視線の先を見ると、疲れ果てた五条が立っていた。
「上の...奴ら...クソっ」
フラフラと重い足取りで私の方に来る五条に自然と私は足がすくむ。
五条は私と夏油の間に座り、深呼吸をしておもむろにコンビニの袋の中からシュークリームとクレープを取り出す。
「あ、アンタそれAのだけど」
「は？...あぁ、そいや、熱大丈夫なのかよ」
『え、と。今は何とか』
私と五条の間に気まずい空気が流れる。
嫌だ、心配されると思ってなくて、顔が熱い。
ダメだと分かっていても、昨日あんなクソみたいなことが起こっても、こいつに恋しても幸せにならないことが分かりきっていても。
＿＿＿＿想いを寄せてしまうのは、ダメですか。
「そ。なら良かった」
『...頭撫でんなし。きもいから』
そういう行動が、私を殺す。
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ホワホワ - めっちゃ面白いです！更新待ってます！！ (3月23日 15時) (
レス) @page37 id: d16746353f (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - うららさん» 初めまして、面白くて最高すぎて涙が出そうです💝、あのうららさんと会話したくてボードで会話するのは平気でしょうか？これからも応援してます (3月21日 20時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
nachu(プロフ) - 待ってましたあぁぁ！！次の更新も楽しみに待ってます❤️ (3月17日 21時) (レス) @page37 id: d62d5ed77b (このIDを非表示/違反報告)
LuNa(プロフ) - 更新きたぁぁぁぁ"！もうすぐ読みました！来た瞬間ヤッホーイですよ！😭本当に最高でした！…本当に大好きです！更新本当にゆっくりでいいんで、頑張ってください！！！無理しないでくださいね！！更新ありがとうございます！🎉 (3月17日 21時) (レス) id: de0c19e396 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - 櫻田たるとさん» 更新本当に遅くなって申し訳ございません🙇🏻♀️🙇♀️🙇🏼♀️ゆっくりになるとは思いますが必ず完結させます!! (3月17日 19時) (レス) id: 95fb161e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うらら | 作成日時：2023年9月24日 16時
