ヒロインは二人も要らないのです【呪術廻戦】

ヒロイン11 ページ12

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『最悪』

「へーへー、俺と二人で買い物係がそんなに不満かよ」

何故五条と二人きりで買い物に行くことになったのか。それは数十分前に遡る。






「明日からやっと復活だあ！んー！早く体動かしたーい！！」

「すっかり元気になって本当に良かったよ」

枕元に蘭の好物のレモンキャンディーを置く夏油。

「そんな調子でいるとまた怪我しそうだけどな」

ぶっきらぼうにそう言いつつも蘭の頭をぎこちなく撫でる五条。

『シャレにならんこと言うなよ五条』

そしてそれにツッコミを入れる私。

「まー、元気で何より」

全てをまとめた硝子の一言。

すっかり賑やかな場所となった医務室で私たち五人はそれぞれ蘭に退院(？)祝いの言葉を残していった。

そして兼ねてから考えていた、【蘭の退院おめでとうパーティー計画】を実行する日になった。

もちろん灰原と七海の後輩組も誘い、何なら歌姫先輩も誘う？という話になったが歌姫先輩は任務のため却下。


とりあえず焼肉パーティーでもパァっとするかということになり、お金だけは普通の高校生よりもある私たちは予算も考えず買い物に行くことになった。

...が、部屋の飾り付け係に後輩組。蘭にバレないように興味を逸らす夏油、硝子組で分かれてしまい、買い物係は私と五条だけになった。



なんかもう本当に...



『最悪』

「だから、悪かったって」

別に五条が嫌とかじゃないし。


＿＿＿＿なんかヤダ。入学式の気持ちを思い出しそうで。


某有名スーパーに補助監督の車を駆使して移動する私と五条の間の会話はもうかれこれ五分くらいこればかりだ。


「つか、肉っつっても何肉だよ。あぁ、全部買えばいい話か」

『流石の坊ちゃん様だこと』

「あ？お前その坊ちゃん呼びやめろよ気色悪ぃ」

多少財力がある私たちなんか比にならないくらいの金持ちであるこいつは何かもうすげえ。

「着きましたよ、お二人とも」

補助監督の声が入り、我に返る。

車から降りて補助監督の人にお礼を言ってスーパーの中に二人ではいる。何だかんだデリバリーとかが多かったからスーパー自体は久しぶりだな。


...んで


『やっぱり女子の視線が刺さるな』

「仕方ねぇわ。これは俺がキュートガイである宿命」

『うるせえ、イケメン』

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