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8話 ページ8
黒side
メンバーのことを信頼している。
と思っていたけれど。
どう受け取られるか分からない怖さと、
疑ってしまう自分が嫌になる気持ちがせめぎ合う。
「最近ちょっと忙しくてさ……いっぱいいっぱいになったんだよね、今は大丈夫だから」
ー前者が勝ってしまい、嘘をついてしまった。
今は大丈夫、なんて。
前より酷くなっているというのに。
不安そうな顔をしている樹に安心して欲しい、と微笑みかける。
「そっ…か、確かに忙しそうだったもんな…けど、これからはああなる前に絶対言えよ、怖かったんだから」
「ごめんごめん笑 本当に今は大丈夫だから」
着替えて行こうよ、と促して衣装を手に取る。
我ながら無理矢理な言い訳になってしまったと思う。
いつもだったら絶対嘘だな、とか言ってくる樹でさえあっさり切り上げたんだから、きっとかなり動揺していたんだろう。ー樹も、俺も。
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作者名:茉月 会 | 作成日時:2024年2月25日 18時