1話 ページ1
始まりは北斗のこれだった。
「…北斗?」
皆帰ったSixTONESの楽屋。
ーいや、帰ったと思っていたのは、どうやらお互いだったらしい。
かたん、と小さな音を立てて北斗の手からカッターが滑り落ちていく。
その刃先が向かっていたのは
北斗の、傷だらけの腕だった。
あまりのことに動揺した俺は、上手く声をかけることができなくて。
「ほくと、…いたい、でしょ?」
「……じゅり」
俺が尋ねた言葉に、掠れた声で小さく応じる北斗。
「…まって、みんな、呼ぶから、」
「やめて」
扉を閉めて近寄り、タオルで止血しようとすると、明確な拒否が北斗の声に乗せられて届く。
ーこの時、上手くやれていれば未来は違ったのかもしれない、と思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めまして!
作者の茉月 璦(まつき あい)です!
作者名は文字化け防止のため会 表記です
初めての投稿で初めて小説を書くくせに50話×11というとんでもない構成を予定している本作ですが、暖かい目で見守ってくださると幸いです。
272人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:茉月 会 | 作成日時:2024年2月25日 18時