気付かれなくていいの (ページ44)

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ありがとう。さようなら。ページ44

後ろからテヒョニオッパに抱きついたまま、話す。

「オッパは。。私が泣いてしまった時も、私がくじけて、道に迷いそうな時も、助けてくれたよ？？私も最後にテヒョニオッパを笑顔にしたいよ。。だから、泣かないで。。そのみかんゼリー食べるから。。」

肩を震わせて涙を流すオッパの左手にはいつものみかんゼリーの入ったスーパーの袋がもたれていた。

th「ごめんね。。こんな弱虫で。。ジミンみたいに強くて、自信のある男だったら、(あなたの名前)ちゃんは好きになってくれた。。？？」

私にテヒョニオッパかジミンさんかなんて選ぶ権利ないよ。。

「テヒョニオッパのこと大切に想ってるよ。。だから、もう。。

私。。テヒョニオッパにもジミンさんにも。。関わらないことにします。。」

th「(あなたの名前)ちゃん。。？？普通にじゃ。。だめな、の？？」

「だめです。。テヒョニオッパ。。」

ちゃんと言わなきゃ私を忘れてもらうためにも。。

テヒョニオッパの正面に移動する。

顔をしっかり見たのは意外と初めてだったかもしれない。

涙で濡れている頬。

初めて自分から触れてみる。

時間が止まったように、その綺麗な瞳がこちらを見つめる。

瞳は揺れていて、キラキラしているのにとても悲しそうな影が見える。

「本当のさよならです。。スターらしく私を忘れてください。。ずっと感謝しています。。」

無理矢理な笑顔が言葉を繋ぐ前に崩れていく。

涙は止めようもなく流れる。

テヒョニオッパは、私をいつも安心させてくれたように、四角い口で、泣きながら笑った。

th「(あなたの名前)ちゃんのことずっと好きだったよ。。ジミンに負けないくらいね。」

そうはっきり言ってくれたオッパは、今までよりずっと綺麗に見える。

誰もが羨むほどの整った顔。

でも、テヒョニオッパは不器用で、四次元で優しすぎて弱虫で。。完璧じゃないから、

そんなオッパが大好きだよ。

th「(あなたの名前)ちゃんが後悔するくらいスターになってやる！！笑」

そう言って、ニヤリと笑って私の頭を撫でたオッパは、雪が溶けるように優しく、私との距離を離していった。

私はその背中が見えなくなるまで、その場で立ち尽くして、ただただ泣いていた。