私達と柱【鬼滅の刃】弐 (ページ11)

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弐拾伍話【後編】ページ11

［この家族はみんな寄せ集めだ。血の繋がりなんかない。能力は全部累のもの。私たちは弱い鬼だったから累の能力を分けてもらった。累はあの方のお気に入りだったから、そういうことも許されていた。まず、ここに来たら顔を変えなければならない。累に似せるために顔を捨てる。母親の鬼は子供の鬼だった。最初の頃はまだ人間の頃記憶があってよく泣いていた。当然、母親の真似も下手だった。顔も体の変形も上手くできなくて毎日叱られてた。累の意味不明な家族ごっこの要求や命令に従わない者は、切り刻まれたり、知能を奪われたり、吊るされて日光に当てられる。私は自分さえよければいい...それだけのに..!!］

姉さん「累…累！母さんがやられたわ！多分兄さんも…！どうする？鬼狩りがそこまで来てる！ねぇ！もう逃げたほうがいいんじゃない！？」

［顔を切られたくらいで済んだのはまだマシだったのかもしれない。顔が元に戻ったりするのを累は一番嫌う。「愛」だとかくだらないものをアイツは好むのだ。］

隊士「や、やめてくれ...たすけ..!!」

姉さん「溶解の繭！」

姉さん「やっと一匹...」

しのぶ｢わぁ。凄いですね。手の平から糸を出しているんですか？｣

姉さん「...?!」ﾊﾞｯ

しのぶ｢すみません、驚かせてしまいましたか？｣

姉さん(こんな小柄な女一人...大した事ないはず...!!)

ﾋｭｯ

しのぶに向けて糸を振りかざしたが、一向に当たる気配はない。

姉さん(繭糸に少しも触れずに避けている...?!)

しのぶ｢私と仲良くするつもりはないみたいですね...｣

姉さん(息の詰まるような圧迫…累から感じるのとは違う…けど...このぞっとくるような身の竦む感覚…死がすぐ傍に来る気配...)

姉さん｢ま！待って！お願い！私は無理矢理従わされてるの！助けて！逆らったら体に巻きついている糸でバラバラに刻まれる！｣

しのぶ｢そうなんですか...。それは痛ましい。可哀想に、助けてあげます。仲良くしましょう！協力してください！｣ﾆｺｯ

姉さん｢助けてくれるの..？｣

しのぶ｢はい！でも仲良くするにはいくつか聞くことがあります！可愛いお嬢さん！｣

しのぶ「あなたは何人殺しましたか？｣

姉さん｢…5人…でも！命令されて仕方なかったのよ！｣

しのぶ｢あ！嘘は吐かなくて大丈夫ですよ！わかってますから！さっきうちの隊員を繭にした術さばき。お見事でした！お嬢さん...｣

しのぶ｢八十人は喰ってますよね？」

つづく