肆拾参話【前編】 ページ46
ー煉獄の夢の中ー
煉獄「...」パチッ
煉獄(ん?俺は何をしに来た?.....そうだ、父上へ報告だ、柱になったことを。)
煉獄「父上!炎柱になりました!鬼殺隊の炎柱です!」
父?「柱になったからなんだ。くだらん...どうでもいい。どうせ対した物にはなれないんだ、俺もお前も。」
煉獄「...」
ガラガラ... ピシャン(部屋を出る
スタスタ
千寿郎「あ...兄上」
千寿郎「父上は喜んでくれましたか?」ワクワク
千寿郎「俺も柱になったら父上に認めて貰えるでしょうか!」
煉獄「...」
『昔からああでは無かった。鬼殺隊で柱にまでなった父だ。情熱のある人だったのに、ある日突然剣士をやめた。』
『"突然"』
『あんなにも熱心に俺たちを育ててくれていた人が。』
『なぜ。』
『考えても仕方が無いことは考えるな。千寿郎はもっと可哀想だろう。物心つく前に病死した母の記憶は殆ど無く、父はあの状態だ。』
煉獄「正直に言う。」
千寿郎「...?」シュン
煉獄「父上は喜んでくれなかった!どうでもいいとの事だ!...しかし!そんなことで俺の情熱は無くならない!心の炎が消えることは無い!」
煉獄「俺は決して挫けない!」
千寿郎「...っ...」
煉獄「そして千寿郎、お前は俺とは違う!お前には兄がいる、兄は弟を信じている!」
煉獄「どんな道を歩んでもお前は立派な人間になる!燃えるような情熱を胸に!」
千寿郎「ぅ...」ポロポロ
煉獄「頑張ろう!頑張って生きていこう!寂しくとも!」ギュッ
ーーー
煉獄「...zzz」
炭治郎「スー、スー」
ー炭治郎の夢の中ー
炭治郎「...」
茂「あ、」
茂「兄ちゃん!おかえり!」
花子「炭売れた?」
炭治郎「っ!!」バッ
炭治郎「うぁぁぁあ!ごめん!ごめんなぁ..!」
花子「?」アセアセ
茂「??」
ーーー
炭治郎「っ...」ポロポロ
少女「縄でつなぐのは腕ですか?」
女「そう、注意されたことを忘れないで。」
ギュッ
少年(よし...これで...)
少年(大きくゆっくり呼吸する、数を数えながら。そうすると眠りに落ちる...一、二、三...)
ー炭治郎の夢の中ー
花子「それで急にお兄ちゃん泣き出すからびっくりしちゃった!」
竹雄「変なのー!」クスッ
葵枝「まぁ...疲れてるのかもしれないわね、炭治郎。無理しないで今日は休みなさい。」
炭治郎「そんな、大袈裟だよ。大丈夫だから。」
葵枝「本当に?」
炭治郎「うん、何が悪い夢でも見ていたみたいだ。」
つづく。
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:佐倉。 瑠維 マカロンペ朱鳥 兎羽 x他3人 | 作成日時:2019年9月16日 21時