猫のような蝶 (ページ9)

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シウミンside

IS「……13人のメンバーを守護する……」

え？今のは俺の聞き間違いだよな
13人のメンバーって聞こえたような気がしたけどここにはスマン先生を抜いて12人しかいないはず………

KR「………先生、一ついいですか？」

IS「ん？なんだい？クリス」

KR「もし、聞き間違いならすみません…
先生が先ほどメンバーの人数を13人と言ったように聞こえたのですが俺たちは12人しかいません」

やっぱり、他のみんなも気づいていたのかな？
クリスの一言でみんなが静かになった

IS「ああ、そのことか^ ^
いや、君の聞き間違いでもなければ私の言い間違いでもないよ」

XI「え？どういうことですか？」

IS「言葉の通りだよ^ ^
この部屋の中に君たち以外の13人目のメンバーがいるということだ
さぁ出ておいで、メンバーのみんなに挨拶をしなさい」

スマン先生が斜め後ろのソファーに声をかけると俺は無意識にそこを睨みながら手を強く握りしめていた

するといきなり音もなくそこに髪の長い女性が俺たちに背を向けたまま立ち上がった

彼女がゆっくり振り返って顔が見えるとメンバーのものとも自分のものともわからない息を飲む音が聞こえた

いつの間にか先ほどまで強く握りしめていた手も力が抜けていた

IS「彼女がEXO最後のメンバーでSMEの秘蔵っ子練習生の徳永Aだ
A、メンバーのみんなに挨拶をしなさい」

『………どうも』

メンバーの誰も彼女に挨拶を返さない
いや、返せなかったんだと思う
メンバー全員が声も出せずに見とれてしまうほど彼女には魅力があったのだ

艶のある長い黒髪

陶器のような白い肌

すらっと伸びた手足

感情を写さない闇のような瞳

表情のない顔

先程の言葉以降決して開くことがない印象的なぷっくりとした唇

その全てが俺たちを魅了し、身体の自由を奪っていた………