同居人が顔面の良さと色気爆走させてる【赤井秀一】 (ページ40)

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「お礼も受け取ったし、今日のところはここで帰らせて貰うよ。さすがにこの後家に2人きりになったら、キミも身構えてしまうだろうし」

赤井さんは、工藤邸の近くの駐車場に車を停めてから
家の前まで送ってくれると
そう言って帰ってしまった。

「......はぁ、どうしよう...」

昴さんとのどんな顔して会えば良いのか...。

私ったらなんて女...

このまえ昴さんに
男には気をつけてくださいね？って言われたばかりなのに

赤井さんとキスしてしまった事に対しての後悔は
一切ないのだが

気持ちが定まらないままキスしてしまった自分に対して
ため息が止まらない。

頭を抱えながらを考えながら工藤邸に入ると

「やあ、Aさん」

うつむいてた視線の先に
彼の足がうつった。

思わずギョッと青ざめた。一気に自分の体温が凍りつくように冷たくなった気がする。

(まだ、帰ってないと思ったのに...)

恐る恐る目線を上に上げれば
そこには昴さんの姿。

そして....

「あれ、コナンくん？」

「えへへ...遊びに来ちゃった」

(救世主現る)

「あれ....昴さん
　風邪ですか？」

靴を揃えながら、
今更だが昴さんがマスクをつけている事に気づく。

「そうなんですよ。
　でも、ご心配なさらず」

「.....ん？」

なんとなくだけど

昴さんが、いつもと違うような。

なんというか、理屈は分からないんだけど

なんか違和感.....。

眉間に皺を寄せて、昴さんをジーっと見ていると

何故やらコナンくんが冷や汗を垂らして焦っている。

「そんなに見つめられたら照れちゃいますよ」

(.....なんか、口調もいつもと若干違う気がする)

「変な事聞きますけど、本当に....昴さんですか？」

そう言った瞬間
コナンくんが慌てた顔をして私の背後に回ったのが視界の端に見えたが。

「えっ....」と困惑する昴さんの目を
ジーっと逃さないように覗き込んだ。

その時だった。

首元に何か、チクリと
針のようなものが刺さったような感覚がした。

.

.

.

「....しっかりしてくれよ父さん
言ったろ、Aねぇちゃんの目はごまかせないかもって」

「すまない...彼女を目の前にするとすっかり気が緩んでしまってな」

後頭部に手を回し、ヘラヘラする工藤優作に
コナンは呆れた苦笑いを浮かべていた。