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それでも......私は.....





「昴さん
一緒の布団に入れば、温かいと思います」



いいよね

今日ぐらいしか頑張れないもん。




とは言ったものの、彼から返答は返ってこない。
暫く沈黙が流れて、気まずい雰囲気に。





「べっ...別に何もしませんから!」




目を目一杯瞑って、そう声を荒げると





「.....フフ....わかってますよ」





彼は小さく笑い、ゆっくりと上体を起こした。






「......」



そして何か考えている素振りを見せて




「分かりました、何もしないんですね?」



「っ!?だから、そんなんじゃないってば!!」



「ハハ、冗談ですよ」




赤面する私の元へと彼は近づいてくる。





「じゃあ、失礼しますね」



「はい」





ーーーードキドキ




(やばい....尋常じゃないぐらいドキドキする)




静けさが走るこの部屋で高鳴る私の鼓動。
彼に聞こえてしまうんじゃないかと、不安にもなる。



彼がゆっくりとベッドへと入ると


先程まで冷たかった私の体が一気に熱を帯びる。





「正直、すごく寒かったんです
 非常に温かいですね、この布団」




「で、でしょ?
 これで安眠できますね」



「えぇ、そうですね」










肩がほんの少し触れただけなのに


それだけで体がビクッと反応してしまう。






「でも、
 僕以外の人をこんな風に誘ってはいけませんよ?」




「え...?」





昴さんの...いつもより低い声が部屋に響く。





「もし、他の男性とやむを得ずこんな事になってしまったとしたら、気絶でもさせといてください」




「........昴さんは
 気絶させなくても良いんですか?」




「.....良いんですよ」






やがて、その声は
私の鼓膜を刺激するような。



それほど、私1人で

この状況を意識してしまっている。










少し動くだけで聞こえる服とシーツが擦れる音



小さな窓から入る外灯の明かり



隙間から入り込むのが伝わる冷えた空気





そしてすぐ隣から感じる温かい吐息





その全ての感覚が


深夜の感情の土台となり







「........昴さん、」





「.....どうしました?」





「....抱きついても、
  良いですか?」




「....え?」






この溢れ出す感情を
とどめる術など私は知らない。





暗闇の中の彼のその表情は、


やけに色っぽくて

彼の方が断トツ一枚も二枚も上手なのだと


思い知らされるようで。




「.....どうぞ」

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設定タグ:沖矢昴 , 名探偵コナン , 赤井秀一   
作品ジャンル:アニメ
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よんたん(プロフ) - 悠希さん» 有難うございます❤︎頑張れます🥹励みです🥹🍀 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - しまさん» 赤井しゃん...❤︎笑 有難うございます🥹 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - ダイアナさん» 嬉しい...有難うございます😭 (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - アンさん» 頑張れます🍀ありがとうございます❤︎ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)
よんたん(プロフ) - さくら(ふぶきち)さん» ありがとうございます❤️ (5月22日 14時) (レス) id: b102824eca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よんたん | 作成日時:2023年5月2日 1時

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