同居人が顔面の良さと色気爆走させてる【赤井秀一】続編

28 ページ28

「工藤新一と毛利小五郎とやらについては
　聞き出せたのか、バーボン」


「彼女から聞き出せた情報は
　もう既に僕らが知っている情報ばかりでしたよ」


「そうか....まぁ良い。その2人に関しては
　No.2が仕入れたかった情報。
　俺としてはどうでも良いからな」




そう言って、ジンは彼女がいる部屋へ入ろうとする。




「あなたが直々に標的の監視をするなんて
　物珍しい事もあるんですね」



「勘違いするな、俺にだって人の心の一つや二つぐらい持ち合わせているさ」



「へぇ、それはそれは
　大スクープですね」


「殺されてぇのか？」



「いえ、...彼女は今ぐっすり眠ってます
　くれぐれも夜這いだけは、やめておいてくださいね」



「おまえも随分あの女に肩入れしているようだが
　どうなんだ、バーボン」



「.....まさか
　でもまぁ、僕は女性には優しくする主義なので」




馬鹿にしたような小さな笑みをこぼした後
ジンは中へと入っていった。







ーーーさて、どうするか。


赤井が黙って俺の連絡を待っているとも思えない。


赤井が来たら元も子もない。


赤井は殺され、
Aさんは組織の手の内へとなる。


例え変装して来たとしても
最悪の場合がある。

なんと言ってもジンが現場にいるのだから。



赤井は殺され、
Aさんは組織の手の内へとなる。




Aさんと赤井がなんの関わりもない事を証明できる方法。


携帯を見られたのが致命傷すぎる。

勘のいいジンが、そう簡単にこの事をただの偶然だと流すわけがない。



赤井と関わりがない事さえ証明すれば


Aさんはこの先、元の生活に戻れるのに。





「こうなれば....彼女を頼るしか...」



そう呟いた瞬間
背後からヒールの音がコツコツと近づいてくるのが聞こえた。


振り返ってみれば
そこにはお目当ての人物。





「あら、どうしたのバーボン
　そんな怖い顔して考え込んで」




「........フッ、これはこれは
　良いところに...。ベルモット」




「....あら、悪い顔してるわね
　私に何か、協力を持ちかける気かしら」



「ここじゃなんですから
　向こうの部屋へ同行してもらいたい」



「ええ、良いわよ
　私も罰が悪いと思ってたところなのよ
　あの女の子の事はね」

29→←27

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す