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恋バナ ページ8
私は今、301号室にいる。
「何もないんですけどね〜、あ、座ってください」
「ありがとうございます」
「お茶準備しますから」
尾野さんは、不思議な人だ。
天然?っていうのかな。
……でも、たまに怖い。
「どうぞ」
「いただきます」
一口飲む。
尾野さんは、私のその動作をずっと見ていた。
……何か変なものが入っているんじゃないか。
そう思った。
「何も入っていませんから、安心してくださいね」
「はい……」
「ところで、Aさんって彼氏……いるんですか?」
「いえ、1度もできたことがないんです……」
すると、尾野さんは凄く悲しそうな顔をした。
「じゃあ……好きな人は?」
好きな人は、佐野さん。
でも、少し冷たい態度をとってしまう。
「あ、もしかして……佐野さんですか?」
「……はい」
顔が赤くなっているのに気付いて、隠すように俯く。
「顔赤くして……可愛いですね、Aさん」
段々、おかしくなっていく視界が、さらにおかしくなっていく。
尾野さんがそう言ったのと同時に、私の意識が飛んだ。
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作者名:アンドロメダ | 作成日時:2019年9月11日 20時