ストーカーが年上イケメンだった件について。【あなたの番です】【佐野豪】 (ページ11)

今日:14 hit、昨日:3 hit、合計:32,523 hit

想いページ11

「……大丈夫ですか？」

彼女のために色々買ってきて寝室を覗いたら、ぐっすり寝ていた。
薬などを近くに置いて、彼女の様子を見る。
綺麗な顔をしている。

「雨宮さん、好きです」

誰にも聞こえないように、呟く。
いつか、あなたにちゃんと伝えたい。
そっと寝室のドアを閉め、本山幹子さんのところに行った。

「本山幹子さん……俺、雨宮さんと付き合えますかね」
「ご主人様なら大丈夫です！」

ペタペタ、と歩く本山幹子さん。
しばらくその様子を眺めていると、寝室から物音がした。

「ちょっと、行ってきますね」
「はーい！」

寝室のドアを開ける。
彼女が起きていた。

「おかえりなさい……寝てしまって」
「大丈夫ですか？」
「さっきよりは軽くなりました……」
「あ、薬……飲みます？」
「お願いします……」

急いで水を用意する。
もし、彼女と付き合うことになったら。
こんな風に彼女を看病するのだろうか。
そして、彼女に看病してもらえるのだろうか。
遠くで見た笑顔が忘れられない。
好き、なんだな。雨宮さんのこと。