幸せ ページ38
「豪さん、好きです」
「……どうしたの、いきなり」
彼は明らかに照れている。
私にはわかる。
「だって……この前のときから私達、全然
そういうこと言ってないなと思って」
二階堂くんに捕まったと言うのに、この人は
心配と嫉妬しただけで、他には何も無い。
本当に私の事好きなのか?
話すことは大体、本山幹子さんのことだし。
「私の事、好きなんですか……?」
「それは……」
「私は、豪さんのこと好きです」
「……俺も、大好きだよ」
豪さんは、私の事を抱きしめるのが好きだ。
抱き心地がいいのかな?
「最近、心配になって」
「私はどこにも行きませんよ」
「……結婚しよう」
……え?
今なんて、言った?
「俺と結婚してほしい。まだ指輪も無いし、
ロマンチックなムードじゃないけど……!」
不器用さが、この人の好きなところの1つ。
「幸せなら、ロマンチックなムードはいりません。
指輪は、流石に欲しいですよ。私」
「それじゃあ……結婚式は」
「挙げないんですか?ドレス着てみたいのに」
「少し、時間欲しい。俺が何とか」
豪さんにキスをした。
突然なんだけど。
「なんで、1人でやろうとするんですか?
2人で決めましょうよ。でも……ちゃんと、
言わないといけませんね」
「えっ」
「ふふ、わかりやすい」
幸せだな。
どんな時間よりも、2人でいることが1番幸せ。
本山幹子さんも、居なきゃダメだよ。
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作者名:アンドロメダ | 作成日時:2019年9月11日 20時