黒島 過去の扉 【番外編】 ページ23
設定→冒頭あたりのところ(本編ではどーやんみたいな感じ)
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あたしなら、
……あの日から、ずっと忘れられない。
もしかしたら、誰かにずっと救ってほしかったのかもしれない。
抑えきれない本能が、ずっと理性と戦っていて。
そしてとある日、その本能が檻から脱走してしまった。
「……ああ、そっか」
救うにしても、もう手遅れだったんだ。
間に合わなかった。
気付かなかった。
きっと、彼女はその命を以て自らの罪を償うのだろう。
『人を✕すことが好きなの』
『力が湧いてくるの』
『それ、抑えなきゃダメ……?』
馬のように脳内を駆けていく言葉。
もしかして……あたしに近付いたのは。
''救ってもらえる''と思ったから?
でも、結局救えなかった。
現実を受け止められないまま。
……二階堂は?
お互い愛し合っていた。
『ひまわり畑のときは、普通の人間になれると思った』
『Aさんと仲良くなったときも……』
ーーーーーーーー誰にも救えなかった。
そう思うと、何だか胸が潰されるような気持ちがした。
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作者名:アンドロメダ | 作成日時:2019年9月1日 22時