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「お邪魔しまーす」
「お邪魔します」
「おー、俺の部屋先に行っててー」
土曜日、学校も仕事も休みの日、Aと夜を家に招いた。
別にAと2人でも良かったけど、見たい映画のDVDがあるから一緒に見よう、っていう当初の目的を忘れて話し込まないようにと、見たい映画が同じだったって理由で夜も誘った。
2人は楽しいけど、楽しすぎてやろうと思ったことがなかなか出来ない。
前科が何回もある。映画も3回くらい見るの忘れてる。
「ほれ、お茶」
「ありがとう、陽」
「きゃー、陽くんやさしー」
「だろー?」
なんて、ふざけ合いながらもDVDをセットした。
「これ、どんな映画?」
「分かんない、友達から面白いから見ろ、って渡されたの、強制的に。強制的にね」
「なんで2回言ったの?」
「大事なことだから」
なぜかドヤ顔をかますAと、そんなAに苦笑してる夜をスルーしてDVDを再生した。
映画が始まると自然と黙ってその世界に入り込んだ。
「いやー、まさか略奪だとは思わなかったわー」
「だな、でも以外と面白かった。ギャグがあるとは思わなかったし」
「鼻で笑う程度にはウケた」
「それって馬鹿にしてるんじゃ・・・・」
そう言って笑い合ったあと、Aはちょっとトイレ、と席をたった。
Aを見送ったあと、夜はポツリと呟いた。
「略奪って現実であるのかな」
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水無月のぞみ - 悲恋とかbadend嫌いです。 (2021年12月11日 18時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱなぱな | 作成日時:2019年5月21日 14時