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ページ20

Aが好きになったのは、まさかの黒月さんだった。

俺と陽に課題を持ってきたときに会って、惚れたみたい。

黒月さんは大人で、強くて、俺とは正反対。

彼女の想い人になるなんて、最初から無理だったんだ。

いや、チャンスはたくさんあった。
なのになにもしなかったのは紛れもない俺で。

東京で歩道を渡るとき反対側に、居もしないのにAと黒月さんが腕を組んで歩いている幻覚が見えた。

君が無邪気に笑ってた。隣に居たのは俺じゃない。

寮の部屋に戻って、引き出しを開けて書いたけど結局渡せなかった手紙を読み返した。

そしたらどんどん気持ちが溢れてきて、この手紙を裂いてしまいたかった。

ただ、君と出会って出来た恋の蕾を、君の隣で咲かせたかった。

君との想い出が手からすり抜けていく。

この想いを枯らせることが出来たなら、また、友達として、笑えるかな。


ああどうか、俺が隣で笑ってたこと、それだけを覚えていて────。

終わり【水無月涙】→←いつだって【長月夜】



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水無月のぞみ - 悲恋とかbadend嫌いです。 (2021年12月11日 18時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱなぱな | 作成日時:2019年5月21日 14時

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