ウサギ先生は鈍感です【魔入りました！入間くん】

〃 ページ39

Aside




『かっカルエゴくん！落ち着こう！一旦落ち着こう！！』


「とっくに落ち着いている」


『落ち着いていないからこうなんでしょー！？』


そうだ、カルエゴくんは何か飲まされたんだ。


何か、変な飲み物を飲んだんだ。きっとそうさ、そうなんだ。


『私はおろしていいか…ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ』


「全然下ろしていい雰囲気じゃないだろ」


……うぅ。


[…生徒の約8割は中央広場へ集まっています]


8割…？


「あった、管理倉庫。ここで待ってろ」


『あっはい』


「ムカつく返事だな」


『病人だぞ〜？』


「今すぐ窓から放り投げられるんだぞ」


『フッ、壁があるからそういうことは出来ないよ』


「…ッチ」


WIN！！


風邪のおかげで勝ったぜ！流石、最強のわたs…ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ


…まぁ、これは“ただの”風邪では無いからね。


『…それにしても8割って早いね』


「あぁ。まるで広場の避難が前提だったような…」


そして、資料からキリヲ君を探し出した。


やはり、主犯の最重要候補らしく、


「見つけ次第拘束せよ」


カルエゴくんが、指示している姿があった。


「…よし。お前、歩けるか…って！」


『ん！？』


「さっきより顔が赤いし、熱い。きつくなかったのか？」


『まぁ、このくらいは大丈夫だし…ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ』


うぅ…喉が痛い。


「…ほら」


『…背中に乗れ、と？』


「当たり前だ」


相変わらず声の低いこと。


仕方なくよいしょ、と乗る。


乗った瞬間に立つから、不安で不安で。


でも、





(…温かいし、不思議と安定してる)


私はカルエゴくんの肩に頭を乗せて、寝てしまった。

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