第八話 ページ8
誕生日から3カ月がたったころ
コンコンっ
『はい』
「私、入っていい?」
『どうぞ』
久しぶりに会う鏡花ちゃんの姿
『久しぶり!鏡花ちゃん』
「久しぶり」
『何カ月ぶりだろう』
「2カ月」
『そうだよね、ほんとに久しぶりだあ』
「そうでもない」
ちょっとそっけない鏡花ちゃんは私より1つ年上
ポートマフィア内では私の方が先輩になるのかな
年が近いから色々話しやすいと勝手に思ってる
中也さんと初仕事をした5日後くらいにポートマフィアに入ってきた
半年くらいでこんなに仕事できるなんてとても尊敬している
私なんて5年も居るのにまだポートマフィアの仕事には慣れない
「最近幹部の人と仕事しているって聞いた」
『うん。中也さんと』
「そっか…」
『鏡花ちゃんは仕事どう?』
「…」
『ごめん。変なこと聞いた』
「ううん」
鏡花ちゃんがどのような仕事をしているのかは知らない。ただ怯えたその表情から私と同じような仕事なのだろうと思う
ノックの音の後に聞き慣れない声がする
「入るぞ」
『はい』
横を見ると鏡花ちゃんは震えていた
「鏡花、こんなところにおったのか」
声の主は幹部の尾崎紅葉さん。和装がとても似合っている
きっと鏡花ちゃんを呼びに来たのだろう
一応挨拶をしておこうと思い立ち上がる
『あの、初めましてAです』
「知っておるぞ。今日はお主に話があってのう。ちょっとよいか?」
『私ですか?』
予想外のことに驚く
幹部の人に呼び出しなんて私はいったい何をしてしまったんだ
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作者名:凛霞 | 作成日時:2016年12月27日 0時