第三十一話 ページ34
30分くらいだった時、中也さんが戻ってきた
「遅くなった」
『遅いです…お帰りなさい』
「ただいま」
中也さん照れてる
「お前、太宰のこと知ってるか」
『え、えと会ったのは2回目です。名前は今日初めて聞いて…でも何処かで聞いたことがあって』
「そうか…」
『中也さんは知ってますよね太宰さんのことを』
「ああ。知りたくもなかったが」
『え?』
「いやなんでもねえ。彼奴は俺の元相棒だ」
『相棒』
その言葉が直ぐに理解できず中也さんの言葉を繰り返す
『相棒⁉』
「昔の話だ。彼奴はマフィアを裏切った」
『裏切ったって』
「4年前何も言わずに姿を消した。そしたら今度はマフィアと敵対してる武装探偵社として現れやがった」
武装探偵社。人虎がいる組織だ。
『太宰さんはどうしてポートマフィアを裏切ったんですか』
「俺には分からねえ。彼奴が何を考えてるか」
『そうですか…』
「彼奴は必ず俺が殺す」
意味が分からなかった
裏切ったとしても
相棒だったのに
何故殺すなんてこと言えるの
『どうしてですか、相棒だったんですよね』
「俺が彼奴を嫌いだからだ」
その瞳は真っ直ぐだった
誰に何を言われても変わることは無い
そう言ってるような目だ
私まだまだ中也さんの事知らなかったんだな
知らない事が多いんだ
もっと知りたい
近くに行きたい
ますば私のやるべき事をやらないと
『鏡花ちゃんが行方不明になりました。私の任務は鏡花ちゃんを連れ戻すことです』
「居場所はわかってんのか」
『芥川さんに聞いたところ獲物と一緒にいるとのことです。獲物は人虎だと思います。だから武装探偵社に居るはずです』
「手伝うか?』
『私、一人でやります。やらせてください』
「分かった。無理はするな」
『絶対に連れて帰ります』
「頑張れよ」
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作者名:凛霞 | 作成日時:2016年12月27日 0時