生きる理由【文豪ストレイドッグス】 (ページ33)

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第三十話ページ33

-中也side-

「Aをマフィアに入れたのは私だ」

「あ？」

此奴何言ってやがる

「嘘だと思うかい？」

「……」

「初めて会ったのは確か彼女が8歳の時。自宅付近で体育座りしてたところを__」

「もう良い」

「驚いたよ。あんなに逞しくなってるなんて」

「手前に何がわかる。彼奴を1人にしたのはお前だろ。俺は許さねえからな」

「…」

珍しく良い顔してくれんじゃねえか

だが今更遅えんだよ

彼奴は俺が守る

まずは此奴の目的を確認しとくか

「で、何するつもりだ」

「何って見たままだよ。捕まって処刑待ち」

「あの太宰が不運と過怠で捕まるはずがねえ。そんな屑なら俺がとっくに殺してる」

「考えすぎだよ。そもそも君何しに来たの？」

「嫌がらせだよ、あの頃の手前には散々弄ばれたからな」

鎖を蹴って外す

「だが、そういうのは大抵後で10倍で返される。手前が何を企んでるか知らねえが俺と戦え太宰。手前の腹の計画ごと叩き潰してやる」

「中也、君が私の計画を阻止？冗談だろ」

「良い展開になってきたじゃねえか！」

-Aside-

中也さん戻って来ない

久々の再会なのに

そして太宰治…

何処かで聞いたことのある名前

私の夢に出てくる人と似ている

何か関係があるの？

でも今は鏡花ちゃんが私にとって最優先だ

心配だよ

紅葉さんの為にも

鏡花ちゃんは必ず連れ戻す