巡り会う妖と人の子９

第３９２話〜鬼太郎抹殺作戦〜 ページ20

ーーーー

それは雪女郎の城でも映し出されている

多くの雪女達が雪女郎と共に、無言で流れる幻影を見続けた

ぬら〖今も鬼太郎は人間達を護るため、我が同胞の片車輪を抹殺せんと追い続けているのだ！〗

ーーーー

そして、虚空蔵もその映像を偶然見かける

虚空蔵「ぬらりひょん…？

なんや、あれ…」

突然の事に、手に持っていた巻物がパサリと地面に落ちた

ーーーー

片車輪は火の玉を鬼太郎に撃ち続けて対抗する

そして、テレビ局の人間が乗ったヘリにも火の玉を撃ち出した

ヘリは間一髪でそれを避けたが、人間の危険を悟った鬼太郎が叫ぶ

鬼太郎「やめろ！片車輪！！」

だが片車輪は構わず、ヘリに向かって火柱を立てた

鬼太郎「やめるんだ！！」

間一髪、鬼太郎が火柱にリモコン下駄を放って火柱を消す

ーーーー

そしてその様子をも、ぬらりひょんは流した

ぬら「見たか妖怪諸君！！

鬼太郎は人間を護るために、妖怪を攻撃するのだ！！」

ーーーー

全国の妖怪達は、ある者達はざわめき、ある者達は静かにそれぞれ見続けた

ぬら〖鬼太郎は裏切り者だ！！

だから私は、片車輪に巨大な力を与えた！

我ら妖怪達の敵である、鬼太郎を倒す為に！！

鬼太郎に妖怪の天罰が下る、その瞬間はもうすぐだ！！〗

ーーーー

その声は片車輪と鬼太郎の様子が見える港にも響く

港には幸か不幸か、横丁の皆が集まていた

猫娘「いい加減な事ばっかり！！」

砂かけ「しかし…このままじゃ奴の思う壷じゃ」

ーーーー

全て言い終え、満足そうに笑みを零すぬらりひょん

ぬら「ふっふっふっふ…これで鬼太郎は全国の妖怪達からも見放されたであろう…

奴は誰の助けもなしに、たった一人で片車輪に立ち向かう

その時こそ、アイツの最期だ」

その間にも片車輪はジリジリと都市に近付いていく

ぬら「大都市が近付いてきたな？人間の街諸共鬼太郎も焼き尽くしてやるわ！！

さぁ、片車輪よ！大暴れするのだ！！」

ーーーー

『あぁ！！グルングルン回ってやるぜ！！

グルーングルングルングルン！！！』

片車輪の言葉と同時に、回転部分が再び燃え上がる

『ドカン！！ドッカーン！！』

そして火山のように炎が吹き出した

鬼太郎「一反木綿！スクリューキックだ！

僕をコックピットに向けて撃ち出してくれ！！」

鬼太郎の訴えに、一反木綿も危機感を覚える

一反木綿「そんな危険過ぎるばい…！」

鬼太郎「今危険なのは人間の街と、父さんとAちゃんなんだ！」

第３９３話〜鬼太郎抹殺作戦〜→←第３９１話〜鬼太郎抹殺作戦〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す