巡り会う妖と人の子９

第３８９話〜鬼太郎抹殺作戦〜 ページ17

そして映像の向こう…ぬらりひょん達は蛇骨婆の蛇の目を使って鬼太郎達に幻影を送っている

そしてコントのようなやり取りが続き、痺れを切らしたぬらりひょんが朱の盆を映像外に退かした

ぬら「わしが喋っているんだ！」

朱の盆を叱り終えると、ぬらりひょんは痰を切って再び蛇の頭に顔を近付ける

〜〜〜〜

ぬら〖鬼太郎！これからお前に"いいもの"を見せてやろう！〗

すると幻影の映像が切り替わる、そこには燃え盛って飛行する片車輪が映し出されていた

それを見た一同はざわめき立つ

砂かけ「片車輪じゃ！」

猫娘「そんな！退治したはずなのに…！」

動揺する皆の中で、鬼太郎は映像を見たまま表情を曇らせた

鬼太郎「…父さんの言う通りだった」

全員「「「？」」」

鬼太郎の呟きに皆が振り返る

鬼太郎「父さんは感じていた…片車輪がまだ消えていない事を

それなのに、僕は…！」

鬼太郎は悔しげに視線を下げ、足元を睨んだ

ぬら〖片車輪は大都市へと向かい、大暴れするぞ！

鬼太郎よ、貴様が守ってきた人間どもの街が炎に包まれる様を指を咥えて見ているがいい！〗

映像が戻り、ぬらりひょん達がまた姿を見せる

鬼太郎「卑怯だぞ！ぬらりひょん！」

そう叫ぶ鬼太郎を、ぬらりひょんはニヤニヤと笑みを浮かべながら見下す

ぬら〖…今、"卑怯だぞ"と叫んだな？

だが待ってくれ、私はもっと卑怯だ！！〗

再び映像が切り替わる

今度は片車輪であるシャトルのコックピットが映し出された

だが問題はそこでなく、コックピットに閉じ込められている目玉おやじとA

二人は必死にコックピットのガラスを叩いている

鬼太郎はハッと目を見開いた

鬼太郎「と、父さん！？Aちゃん！？」

ぬら〖どうだ鬼太郎！！止められるなら止めてみろ！！ぬははははは…！！〗

ぬらりひょんは高笑いを残して幻影を消した

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片車輪は羽根部分と先端部分が炎に包まれている

そして海上を飛ぶ片車輪をカメラに収めようと、一台のテレビ局のヘリコプターが近付いた

ヘリの中にいるパイロットとカメラマンは、異様な光景に唖然とする

パイロット「な、なんだ…！？」

カメラマン「もっと近付いてみてくれ！」

そしてカメラマンが片車輪の羽根にカメラを向けた瞬間

羽根の炎から火の玉が二つ、ヘリを撃ち落とすように向かってきた

その玉はヘリに当たらなかったものの、海に落ちたと同時に火柱となってヘリを掠る

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