巡り会う妖と人の子１０ (ページ9)

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第４２５話～上陸！脅威の西洋妖怪～ページ9

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ゲゲゲの森に大量の発砲音と強い衝突音が響く

そこには指を鉄砲の形にして構える鬼太郎の姿があった

だが次の瞬間には構えも崩れてふらつく

目玉「おおっと！だ、大丈夫か、鬼太郎！」

近くで見ていた目玉おやじは思わず手を伸ばす

対してふらついている鬼太郎は、なんとか体勢を保った

鬼太郎「は、はい…なんとか」

スっと顔を上げると、その視線の先には丸太がいくつか立てられている

その丸太には無数の穴が貫通していた

目玉「西洋妖怪はとにかく手下の数が尋常じゃない

この技は空気を使う技だから、毛針と違って撃ち尽くす心配はないがのぉ…」

鬼太郎「凄まじく霊力を消耗しますね…」

そう呟く鬼太郎の声は息切れている

…そして、そんな鬼太郎を心配そうに木陰から見つめる猫娘の姿があった

目玉「じゃが、見事に扱えるようになったぞ！」

会話を終えると、鬼太郎は猫娘を通り過ぎて帰ろうとする

鬼太郎「…どんなに睨んだって、君は連れていかないよ」

横を通りざまに猫娘に言い放つ

猫娘「じゃ、じゃあ、Aちゃ」

鬼太郎「Aちゃんにも言わなくていい

…絶対に」

猫娘の言葉を遮って鬼太郎は静かに、しかし何処か強く言い聞かせた

猫娘「…鬼太郎」

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ぬりかべや一反木綿や砂かけの選ばれたメンバー達は各々決戦に向かって準備をしていた

そして猫娘は長屋の裏にある石に腰掛けながら、その横で逆立ちしながら岩を足で上げ下げしている子泣きに話をしていた

猫娘「…お酒止めて、かなり戻った？」

子泣き「いやぁ、八分咲きってとこかなぁ？」

猫娘は子泣きを見ながら薄ら微笑む

猫娘「…凄いね、子泣きじじいは」

その言葉と雰囲気から何かを察したのか、子泣きはそのままの体勢で口を開く

子泣き「……喧嘩したんか、鬼太郎と？」

すると猫娘は悲しげな表情になりながら呟いた

猫娘「別に…私が皆みたいに強くないのは分かってるし…」

しかしそんな猫娘の言葉を一蹴する

子泣き「分かっとらんのぉ」

猫娘「？」

子泣きは岩を投げ飛ばすと、今度はその岩の上に飛んで座った

子泣き「ふぅ…

ミウとカイは、アマミー一族っちゅー妖怪でな」

そして猫娘に向き直り、猫娘の目を見ながら話し出す

子泣き「幽霊族程強くない…人間に近い種族なんじゃが、ああいう海の近くの島で代々平和に暮らしとるんじゃよ」