巡り会う妖と人の子１０ (ページ7)

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第４２３話～上陸！脅威の西洋妖怪～ページ7

するとカイが魘されながら寝言を呟く

カイ「っ姉さん…姉さん……」

寝言を聞いた鬼太郎はカイの方に向き直った

鬼太郎「大丈夫、必ず助けるよ。カイ君…」

カイを見つめながら、鬼太郎は再び十二年前の事を思い出していた

＿ごめん、ごめんよ…ミウちゃん…＿

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戦いが終わり、日本妖怪側も満身創痍になって砂浜に倒れ込んでいる

そしてカイを抱えながら砂浜に座っているミウを前に、鬼太郎も両膝をついて涙を浮かべていた

『泣かないで…鬼太郎さんは勝ったじゃない

私達を…皆守ってくれたんじゃない』

鬼太郎は涙を流しながら声を震わせる

『こんなのっ…勝利でもなんでもないよ…！

君のお母さんを…守れなかった…！』

ミウはそんな鬼太郎を見つめながら微笑を浮かべた

『でも…私忘れない

鬼太郎さん達の必死の戦いを…

…ありがとう』

目に涙を浮かべながら、ミウは感謝を呟いた

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鬼太郎「今度こそ…全員を救ってみせる！」

先程までの悔しげな表情とは打って変わり、鬼太郎は固い決意を口にした

鬼太郎「父さん…この間言ってた技、僕に教えてくれませんか」

目玉おやじは驚いて声を上げる

目玉「何！？あ、あれか！？」

鬼太郎「お願いします！」

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自室で勉強机に向かいながら勉強をしているA

すると何かがコンコン、と自室の窓を叩いた

A「…？」

鳥か何かか、そう思って窓を開けると箒に乗った少女が突然現れる

A「きゃっ！？」

月を背後に部屋に入ってくるその少女は、西洋妖怪のザンビアだった

ザンビア「こんばんわぁ！そして初めまして、羽叶A」

驚いて尻餅をついたAは急いで立ち上がりながら後ずさる

A「…誰、ですか？」

ザンビアは静かに笑いながらAに少しずつ近付いていく

ザンビア「私はザンビア、夜を彩る素敵な魔女よ」

わざとらしく芝居がかった台詞を口にしながら、ザンビアはAを壁まで追い詰めた

ザンビア「悪いけど、ちょっとだけ囚われのお姫様になってちょうだいね？」

A「え」

Aが言葉を発する前にザンビアはAの額に人差し指を当てる

そしてその指先から紅色の光が放たれ…Aは意識を失って倒れた

Aを見下ろしながらザンビアは思い出したように笑みを浮かべる

ザンビア「あ、やっぱり囚われのお姫様じゃなくってぇ…

破壊兵器だったかも？」

その呟きは誰に聞かれることもなく闇夜に溶けた