巡り会う妖と人の子１０ (ページ6)

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第４２２話～上陸！脅威の西洋妖怪～ページ6

カイを連れて妖怪横丁に戻った一同は、長屋の前に皆を集める

そして長屋前の縁台に寝かされているカイと、その横の地面に座り込んで胸(？)に手を当てている一反木綿

一反木綿「は～、もう助かった。不覚をとっちゃった…」

そう呟く一反木綿を背に、長屋前に集まった一同は鬼太郎の話を聞いて顔を曇らせていた

ぬり女房「じゃあ、西洋妖怪との決戦が始まるってのかい！？」

ぬりかべ女房の驚いたような声に頷く

鬼太郎「そうなんです…奴らは今までも度々、日本の南端にある鬼界ヶ島にやってきました

そしてその度に、島に住む人達を酷い目に…！」

目玉おやじも腕を組みながら眉を顰めた

目玉「何故連中がそこまで鬼界ヶ島に固執するのか

本当の理由は未だによく分かっとらんのじゃがなぁ…」

目玉おやじに続き、鬼太郎は先程よりも強く言葉を放った

鬼太郎「理由はどうあれ、奴らの横暴を許すわけにはいきません！

島を奪う為に、アイツらがした非道な事を…僕は絶対に忘れない…！

今から十二年前にも…」

鬼太郎は悔しげに顔を歪めながら十二年前の出来事を思い出す

十二年前＿＿

西洋妖怪達がありとあらゆる魔法や力を使って島の人々を追い回し、傷付け、島をも荒らしていった

そして鬼太郎、砂かけ、子泣き、一反木綿、ぬりかべの日本妖怪一同は西洋妖怪に立ち向かっていく…

そう遠くない記憶に、鬼太郎は歯噛みしながら唇を震わせた

すると砂かけが髑髏彼岸の花を取り出してくる

砂かけ「この髑髏彼岸は、西洋妖怪の気配を感じると開く不思議な花でな

再びこんな日が来ることを予感して…十二年前の戦いの後、わしらが島とこの横丁に植えたものなんじゃ

島の花が開けば、こちらも開く」

以前の戦いに参戦していた一反木綿も顔を上げて言った

一反「いつかは咲くと覚悟ばしとったが…」

フッと瞼を閉じながらぬりかべも呟く

ぬりかべ「こんなに早いとは…な」

そんなぬりかべを見上げながら鬼太郎は話を続けた

鬼太郎「でも、カイ君のお陰で敵の全貌が分かった

すぐに鬼界ヶ島へ行こう！」

砂かけや子泣きなど、前回行ったメンバーが頷く

目玉「出発は今夜零時、一反木綿の回復を待って出陣じゃ！

メンバーは…」

すると目玉おやじの言葉を遮って鬼太郎が口を挟んだ

鬼太郎「前回と同じで

弱い妖怪が立ち向かっても、犠牲者が増えるだけですから」

心配そうにしていた猫娘を見ることもせず、鬼太郎は目玉おやじを見上げていた