巡り会う妖と人の子１０ (ページ47)

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第４６２話～大逆襲！日本妖怪～ページ47

鬼太郎「どうして僕にそんなものが宿ったんだろう…

それに、何故この島にそんな秘密が隠されていたのでしょうか…？」

目玉「分からん、だがこれで当分はあの島もミウも狙われまい」

そして皆は鬼太郎を安心させるように笑いかけた

呼子「鬼太郎が持っててくれた方が、地獄のお偉いさん達も安心だよね」

虚空蔵「せや、そゆこと！」

わしわしと力強く呼子の頭を撫で回す

だがそれでも鬼太郎は心配そうに、自身の胸に手を当てた

鬼太郎「父さん…今回は僕、守れたんでしょうか…？」

それに目玉おやじは身を乗り出して答えた

目玉「何を言うとるか！参加メンバーは全員無事！Aちゃんも無事に取り返し、島民も全員守れた！

これを勝利と言わずしてなんと言う？よくやった！胸を張れ、鬼太郎！」

鬼太郎「…はい！父さん！」

そう言われてようやく安心したように微笑んだ

そして全員で笑い合う中、ねずみ男一人はたらい舟で筏を追いかけていた

ねずみ男「お～い！俺を乗せてくれ！

これはほんのアワビ(お詫び)の印…いや、お詫びのアワビ…売ってやる！」

ねずみ男の声を聞きながら笑っていた虚空蔵は急に何かを察知する

すると突然蒼坊主の襟首を引いた

蒼坊主「お師匠？」

次の瞬間、蒼坊主の元いた場所を目掛けて豊玉姫命が海の中から飛んでくる

しかし虚空蔵が蒼坊主を避難させていた為、それは不発に終わって豊玉姫命は再び海に落下した

豊玉「な～にするのよぉ！！私と蒼坊主君のラブコメを邪魔しないでェ！！」

虚空蔵「はっ倒すぞ」

勢いよく浮いてきた豊玉姫命に虚空蔵がこめかみに血管を浮かせる

虚空蔵「何がラブコメだこのアホ！！人の弟子に手ェ出すんやない！！」

豊玉「あらなぁに？もしかして虚空蔵も蒼坊主君狙っ」

虚空蔵「三枚下ろしにしたろかオラァ！！」

ぎゃあぎゃあと何度目か分からない喧嘩を始めた虚空蔵達を見つめる一同

A「…仲が悪いんですか？」

鬼太郎「いや…多分、仲は良いと思うよ

寧ろそれが一周回ってああなってるんだと思う」

呆れたように見つめる鬼太郎の横で蒼坊主も腕を組んだ

蒼坊主「まぁしかし…お師匠があそこまでキレるなんて俺も中々見たことねぇからなぁ

逆に本音をさらけ出せる程仲が良いのかもしれん」

目玉「出しすぎじゃと思うがの…」

鬼太郎「父さんと井戸仙人も似たようなものですよ？」

帰りの筏

それは行きよりも騒がしく、そして愉快なものだった