巡り会う妖と人の子１０ (ページ5)

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第４２１話～上陸！脅威の西洋妖怪～ページ5

目玉「大体見当はつくじゃろ、どうせまた鬼界ヶ島(きかいがしま)に絡んどるんじゃろ」

図星だったのか、あからさまに肩を強ばらせる

鬼太郎「言うんだ！！」

すると魔女は再び暴れだした

魔女「アタタタ！！だ、誰かぁ！！」

その瞬間、一筋の紫色の光が一反木綿を横切る

途端に一反木綿は脱力し、魔女をも離してしまった

一反木綿と共に落ちていく鬼太郎は突然の事に驚く

鬼太郎「ど、どうしたんだ！？一反木綿！？」

ふと空を見上げると、魔女はもう一人の魔女に連れられ逃げ出していくところだった

鬼太郎「っしまった！」

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土手の川辺に落ちた一反木綿を囲む

目玉おやじが一反木綿の腹を探ると、刺さっている紫色の針に気が付いた

目玉「毒針じゃ！」

鬼太郎「助けに来た奴が放ったんだな…」

ボソリと呟かれた鬼太郎の言葉にねずみ男が顔を青ざめた

ねずみ男「えぇ…い、いつの間に？」

目玉おやじも腕を組んで眉を顰める

目玉「一反木綿程のベテランが隙を突かれるとは…やはり西洋妖怪は一筋縄ではいかんのぉ」

すると青年は確かめるように鬼太郎の名前を呼んだ

青年「鬼太郎さん…ですよね？」

それに鬼太郎は頷いて、今度は鬼太郎が聞く

鬼太郎「うん

大丈夫かい？君は…」

青年は表情を明るくしながら答えた

カイ「僕、カイです

鬼界ヶ島のミウの弟の、カイです！」

鬼太郎「…えぇっ！？」

カイ、鬼太郎はその名を聞いて目を丸くした

その脳裏には腕に抱えられている赤ん坊のカイと、カイを抱えた幼いミウが砂浜に座り込んでいる姿が映る

鬼太郎「あの、赤ん坊だったカイ君…！？」

すると鬼太郎を見て安心したのか、答えないままカイは倒れ込んでしまった

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一方、魔女は助けに来た別の魔女に服の襟を捕まれ運ばれていた

魔女「魔女見習いのお前に助けられるなんて…

アタシももう年だねぇ…あぁ痛…腰が…」

パーマがかかった紫色の髪に帽子も服も真紅色の可愛らしい魔女は、箒に腰掛けたまま微笑む

ザンビア「おばあちゃまはもう休んでいて？

この魔女一族のニューヒロイン、ザンビアがおばあちゃまの代わりに頑張っちゃうから！」

声を弾ませるザンビアに魔女は心配そうに言葉を紡いだ

魔女「平気かい？鬼太郎は意外と手強いよ」

そんな心配を他所にザンビアは言う

ザンビア「平気よ、だって私…

もう子供じゃないもん」

クルリと振り返ったザンビアは"悪"の一言に尽きる笑顔を浮かべた