巡り会う妖と人の子１０ (ページ37)

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第４５２話～大逆襲！日本妖怪～ページ37

蒼坊主「じいさん、やばいぜ！！」

子泣き「一旦引くかのぉ！」

各々手を止めて洞窟の外に逃げ出していく

ミウ「鬼太郎さん！」

唯一、ミウは逃げ出さずにいた

すると目玉おやじがミウの肩に飛び乗る

目玉「ここにいては危ない！逃げるんじゃ、ミウ！」

ミウ「でも…鬼太郎さんが…！」

突然グイ、とミウの足首が掴まれた

ミウが足下を見下ろすと、水溜まりからひょっこり顔を出した豊玉姫命がこちらを見あげている

豊玉「近道よ、おいで

鬼太郎君は大丈夫だから」

先程までの口調とは一転して、真面目な口調でミウを手招く

ミウ「え…」

ミウは一瞬迷っていたが、豊玉姫命に促されて水溜まりの中に飛び込んでいった

洞窟に残されたのはバルモンドと鬼太郎

バルモンド「す、すげぇ！！物凄ぇ！！

これが地獄の力！！破壊兵器なんか目じゃねぇ！！

世界中の妖怪が欲しがるわけだぜ！！

俺のモノになっていたはずなのになぁ！！」

興奮しきった口調で叫びながら、既に炎に包まれている手の平を見つめた

鬼太郎「冗談はよせ…！！今の僕には分かる…

これは誰かが独り占めしていい力じゃないんだぁ！！」

そして業火がバルモンドを包み込む

それでも尚、バルモンドは笑い続けていた

バルモンド「ヒャハハハハハ！！！

コイツは…確かに…！！」

五官王は炎に包まれていくバルモンドの叫びを聞きながら呟く

五官王「これこそ、地獄の究極奥義…

獄炎乱舞！！」

もう洞窟内のほとんどが炎に埋め尽くされている炎の中、目玉おやじが五官王を急かした

目玉「五官王殿、急ぐんじゃ！！」

五官王「うむ！」

そして壁際に倒れている虚空蔵を肩に担ぐと、五官王も走り出す

皆が洞窟の外に逃げ出した時

まるで戦いの終わりを告げるように、獄炎乱舞の火柱が島の中央から吹き出したのだった