巡り会う妖と人の子１０ (ページ36)

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第４５１話～大逆襲！日本妖怪～ページ36

蒼坊主は六角棒を使ってミイラを突いて倒し

子泣きは石化して敵を押し潰した

蒼坊主「やるっすね、じいさん」

子泣き「へっ！まだまだ蒼坊には負けんぞい！」

蒼坊主「そうこなくっちゃ！」

そして五官王は地面に倒れたままの虚空蔵の脇を抱えて壁際まで運んでやる

虚空蔵「すまん…」

五官王「構わない、それよりも早く治癒の術を使え

こっちはワシに任せろ」

そう言って大剣を抜く

一方、鬼太郎は地獄の鍵を胸に灯したまま再び膝を折る

思わずミウは鬼太郎に駆け寄った

ミウ「鬼太郎さん…！？」

そこへ目玉おやじも鬼太郎の傍に走り寄ってくる

目玉「鬼太郎！？いったいこれは何なんじゃ、今までに見たこともない輝きじゃわい！！」

五官王「鬼太郎！」

ミウ「五官王様…！？」

剣を横に構えた体勢のまま、五官王は声を張り上げた

五官王「鬼太郎よ、目覚めるのだ！

それが"地獄の鍵"だ！」

瞼を閉じていた鬼太郎は薄らと瞳を開いて五官王の背を見つめる

五官王はバルモンドに斬りかかった

バルモンドもそれを包帯のランスで防ぎ、攻防を繰り返す

五官王「鍵を開け！！そして呼ぶのだ！！

…地獄の業火を！！」

バルモンド「…何！？」

驚愕、困惑が入り交じるバルモンドは五官王と鬼太郎を交互に見つめた

ミウ「鬼太郎さん…！」

鬼太郎はフラフラと、だがしっかりとした足取りでもう一度立ち上がる

そして＿＿

鬼太郎「開け、鍵よ！！

来い、地獄の業火よ！！」

赤かった地獄の鍵が光に包まれた

次の瞬間、鬼太郎の髪が赤い炎で燃え上がる

その炎はまるで空を舞う紅い龍のよう＿＿

ミウ「鬼太郎さん…！」

目玉「鬼太郎ぉ…！」

地獄の鍵を開くことに成功したと分かると、五官王は蒼坊主達全員に向かって叫んだ

五官王「皆の者、下がれぇ！！」

豊玉姫命はAを抱えて水の中に飛び込む

足の脛にも満たない水場だか、まるで深い水に飛び込んだかのように潜ってしまった

砂かけ「鬼太郎！？」

そして皆もそれぞれ敵を放り出して、鬼太郎の炎を見上げる

鬼太郎が炎を巻くとミイラ達に向かって伸び、そして燃やしていった

バルモンド「うわぁっ！？」

その炎はバルモンドにも掠る

バルモンド「…鬼太郎！？」

鬼太郎が炎を激しく渦巻かせると、それに合わせて洞窟も段々と崩壊していった

砂かけ「い、いかん！崩れるぞ！！」