巡り会う妖と人の子１０ (ページ34)

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第４４９話～大逆襲！日本妖怪～ページ34

バルモンド「そんな体ではロクに戦えまい

ミウ、お前を殺して鍵を手に入れるとするか！」

右腕をランスのように尖らせ、しかしムチのようにしならせて鬼太郎達に振りかざす

鬼太郎は咄嗟に下駄を両手に持ってそれを弾いた

弾かれた包帯はスルスルとバルモンドのもとに戻る

鬼太郎「お前…だけは…

お前だけは…絶対に許さない！！」

再び立ち上がった鬼太郎はそう大きく吠えた

その瞬間、鬼太郎の胸に赤い紋章が現れる

鬼太郎「うぁぁぁぁぁっ！！！」

赤い紋章が鬼太郎の胸に浮き出た途端、バルモンドは目を向いた

バルモンド「な、何…！？」

五官王や虚空蔵もこれでもかという程目を見開く

五官王「あれは、地獄の鍵！？」

虚空蔵「ミウから鬼太郎に移ったんか…！？」

衝撃のあまりバルモンドは言葉を詰まらせた

しかし、段々と口角が上がる

バルモンド「何故だ…何故…地獄の鍵を貴様が持っている！？

大人しく俺に寄越しやがれ、鬼太郎ォォォォ！！！」

興奮しきったバルモンドは鬼太郎に掌を振りかざした

しかし、その手が鬼太郎を掴む寸前…

大きな鳴き声を上げて水竜が水から現れる

そして素早くバルモンドの手首に噛み付いた

バルモンド「な…！？」

それと同時に誰かがバルモンドのこめかみを強く蹴り飛ばす

ミウ「え…！？」

五官王「…！！」

虚空蔵「は…！？」

その場にいた全員が目を丸くした

水竜と共に現れ、バルモンドを蹴り飛ばしたのが蒼坊主だったからだ

「「「蒼！！」」」

大きな音を立ててバルモンドが倒れる

そして蒼坊主は地面にしっかりと着地し、水竜はバルモンドから離れて宙に浮いた

蒼坊主「よぉ、待たせたな！」

そして呼子もいつの間にかねずみ男の横に立っている

呼子「やっとおじさん到着」

ねずみ男「えぇっ！？いつの間に！？」

救世主が来た、と全員が顔を輝かせた

子泣き「蒼坊の方向音痴には困ったもんじゃな！」

蒼坊主「わりぃわりぃ、遅れた分は働くぜ」

そしてもう一人、水竜の頭上からひょっこり現れる

「虚空蔵～生きてるぅ～？」

虚空蔵「…遅いわ、ボケ」

悪態をつきながらも、その顔は安心したように微笑んでいた

???「あの子はちゃんと捕獲したわよぉ～

皆安心してねぇ～」

女性が人差し指を上にクイッと上げると、水球に包まれたAが水中から現れる

砂かけ「あの人は誰じゃ？」

五官王「……豊玉姫命(トヨタマヒメ)だ」

目玉「と、豊玉姫命！？」