巡り会う妖と人の子１０ (ページ32)

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第４４７話～大逆襲！日本妖怪～ページ32

「やってくれるじゃねぇか」

皆が目玉おやじに駆け寄ったと同時に、バルモンドがむくりと起き上がる

バルモンド「お蔭でおよそ掴めたぜ…

地獄の鍵はその女の中にあるってことがなぁ！！」

そう叫んでミウを指さすバルモンドを、五官王も鋭い目つきで見上げた

五官王「ならばワシも、命を懸けてそれを守るまで！！

行くぞ、虚空蔵！！」

虚空蔵「あいよ！！」

二人はミウ達を背に庇うように構える

「フッハハハハハハ！！

鬼太郎の弔い合戦のつもりか！？」

高笑いを響かせたバルモンドの声を抑えるように、また一つの声が洞窟内に響いた

「それは何のことだい？」

その声が響くや否や、ちゃんちゃんこが目玉おやじのもとを離れて飛び立った

ちゃんちゃんこは洞窟の入口に吸い込まれていく

バルモンド「お、お前は…！？」

ちゃんちゃんこを羽織って現れたのは…鬼太郎

鬼太郎「ゲゲゲの、鬼太郎」

だが、何処かふらふらと足元がおぼつかない

目玉、一反「「鬼太郎！！」」

ガクリと膝をついてしまった鬼太郎に、皆が心配と不安が入り交じった声を上げた

ミウ「鬼太郎さん！」

思わずミウが鬼太郎に駆け寄る

バルモンド「ふん！だかそんな体では、あの指鉄砲とやらももう撃てまい…

全員始末して女から鍵を抜き、俺が西洋妖怪の頂点に立ってやる！！」

その途端に、バルモンドは雄叫びを上げながら巨大化し出した

程までの何倍にも身体が膨れ上がり、足下にあった水が湧き出る岩も破壊する

そのせいで津波のように水が鬼太郎達に襲いかかった

西洋妖怪の三人は水によって呆気なく流され、ぬりかべ達も押し流される

五官王は自身を防御碧の術で防ごうとするが、水流の威力に押されて背後の岩に打ち付けられた

虚空蔵は鬼太郎とミウを庇って防御碧の術を繰り出し、刀を地面に突き立ててギリギリ踏ん張る

五官王「鬼太郎！」

目玉「おぉ、鬼太郎！」

水が引くと、虚空蔵達の前に巨大化したバルモンドが立ちはだかった

バルモンド「さぁ、ミウを渡すんだ！！」

鬼太郎「ミウちゃんは絶対に渡さない…！」

よろよろと鬼太郎が立ち上がるが、虚空蔵が何かに気付いて二人を抱く

虚空蔵「危ない！！」

横に跳んだ虚空蔵の脇腹を鋭い何かが掠めた

そして地に倒れ込んだ虚空蔵の脇腹からじくじくと赤い血が溢れ出る

鬼太郎「虚空蔵…！？」

敵か

そう思って振り返った鬼太郎の視線の先には＿＿

鬼太郎「…Aちゃん…！？」