巡り会う妖と人の子１０ (ページ30)

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第４４５話～大逆襲！日本妖怪～ページ30

バルモンド「ん…？何だこの汚い妖力は！？

誰だ、お前！！」

威嚇するように叫ぶと、ねずみ男が弱々しく返事を返す

ねずみ男「私、ビビビの…」

バルモンド「要らん！！」

ねずみ男の言葉を遮って、ほぼ打ち捨てるように放り投げた

妖力を吸い取られて少しばかり痩せこけたねずみ男だったが、その場から命からがら逃げたのだった

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ぬりかべと子泣きが力を合わせて牢の鉄柵を倒す

砂かけ「皆、しっかりせい！」

牢の中には捕らわれていた島の人々が、安堵の表情を浮かべて立っていた

「おぉ～い…お前ら…」

するとそこへ痩せ細ったねずみ男が階下から上ってくる

一反「あっ、ねずみ男ばい！」

ぬりかべ「やっぱり…」

子泣き「お前何しに来たんじゃい！」

各々が思ったことを口に出す最中、ねずみ男は息切れて肩を揺らしながら声を絞り出した

ねずみ男「そりゃアンタ、正義のためッつーかなんつーか…

ってかそれどころじゃねぇんだよ…」

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ぐったりと横たわり、痩せこけた三人組

そしてすっかり力を取り戻し、腹の穴も埋まったバルモンドは上からそれを見下す

バルモンド「ありがとよ…」

三世「バルモンド…！ベアード様を裏切ってどうなるかわかってるのか！？」

残った力を振り絞って声を張り上げた

だがそんな言葉も何処吹く風

バルモンド「心配いらねぇ、コイツさえ押さえておけばベアードなんざ…」

不敵な笑みを浮かべながら自身の背後にある、もう一つの洞窟から包帯に縛られたミウを引っ張り出してきた

目玉「ミウ…！」

三世「どういう事だ！？」

ミウを見せつけるようにしながらバルモンドは口を開く

バルモンド「お前ら並の妖怪は皆知らねぇ

この島…歴代の西洋妖怪のトップが欲しがるのは、島が俺達に住み良いからじゃねぇ

ある"特別な力"が眠っているからだ！」

ミウがハッと目を見開く

目玉「な、なんじゃと！？」

バルモンド「本当はあの破壊兵器も早めに手にしたかったが…まぁいい

この力を手にしてからアレを屈服させても遅くはねぇ」

満足そうに喉を鳴らして、再び目玉おやじ達を見下した

バルモンド「その鍵の引き出し方をこの女の一族だけが知っている！

世界中の妖怪を牛耳れる程のその力は…」

「そこまでや！！」

興奮していたバルモンドの言葉を誰かが遮る

そして目玉おやじ達が引き込まれた方の入口から、五官王と虚空蔵が入ってきた