巡り会う妖と人の子１０ (ページ26)

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第４４１話～大逆襲！日本妖怪～ページ26

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ミウは鬼太郎を抱えて島の脇の小さな砂浜に上がる

ぐったりとして動かなくなった鬼太郎を引きずり、静かに砂浜に横たわらせた

ミウ「鬼太郎さん…あの時と全然変わらない…

私だけが大人になっちゃうなんて…」

寂しそうに鬼太郎の胸に手を添える

そして気付いた

ミウ「っ…！？

心臓が動いてない…！？

鬼太郎さん！鬼太郎さん、鬼太郎さん！！目を覚まして！！」

嘘だと信じたい、嘘であってくれ

そんな思いを募らせてミウは鬼太郎の体を揺さぶる

ミウ「鬼太郎さん…鬼太郎さん…ッ！！目を覚まして…！！鬼太郎さん…！」

そんな願いも虚しく、鬼太郎が目を覚ますことは無い

突然の出来事に、ミウはただ泣くしかなかった

ミウ「…う、うっ…

折角、また会えたのに…こんな形で別れるなんて…」

ミウの脳裏に十二年前の出来事が思い返される

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西洋妖怪との戦いで炎に包まれていた鬼界ヶ島

その中で、ミウは地面に仰向けで倒れる母に縋り付く

『お母さん、お母さん！！』

母はミウの幼く小さな両腕を弱々しく、だがしっかりと握った

『お母さん、お母さぁん！！』

『ミ、ミウ…貴方は、生きるのよ…』

掠れた声で、ミウの母の命がもう長くないことを報せる

『お母さん…？』

母は泣き続けるミウの頬に触れ、そして左手で自身の胸に触れた

するとミウの母の胸が赤く光り出す

その赤い光を左手に灯すと、ミウの胸に手を当てた

そして赤い光は母が手を離してもミウの胸に留まり続ける

やがてミウの胸に紅い不思議な紋章が現れた

母はそれを見ると、満足そうに目を閉じる

『っ…！！

お母さぁぁぁぁぁぁん！！！』

二度と動くことのない母の胸に顔を埋め、まだ幼かったミウは泣き叫んだ

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ミウ「もう、これ以上…大好きな人が死ぬのは…

嫌ッ！！」

そう叫んだミウと鬼太郎を赤い光が包む

ミウ本人は気が付いていないが、その時ミウは自身の生命力を鬼太郎に分けると同時に＿＿＿

…すると鬼太郎が息を吹き返す

まだ薄らとだが、その瞼を上げた

ミウは一瞬だけ驚いたような表情を浮かべるが…

すぐに安心したように笑みを見せた