巡り会う妖と人の子１０ (ページ16)

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第４３２話～上陸！脅威の西洋妖怪～ページ16

ミウ「鬼太郎さぁん！！」

山の崖の上からミウが叫んだ

鬼太郎「ミウちゃん！！」

そしてまず下部の崖から登ろうとした矢先

バルモンドが鬼太郎の前に立ちはだかる

鬼太郎「っお前…！？」

バルモンド「よぉ、色男…姫君はあそこだ」

と、ミウを見上げるバルモンドはニヤニヤと嫌な笑みを浮かべている

今までのミウ達…アマミー族への仕打ち

鬼太郎はそれを思い出し、ふつふつと怒りが湧いてくる

鬼太郎「うぁぁぁぁぁっ！！！」

そして雄叫びを上げて髪の毛槍を手に飛びかかった

バルモンドはそれを片腕で防ぐ

✱

子泣きとフランケンはほぼ互角の戦いを繰り出し

ザンビアが出した魔法とその部下達に一反木綿と砂かけは追い回されている

ぬりかべは段々とコウモリ達に集られ

五官王はワイルドと一対一(タイマン)の勝負をし出す

虚空蔵は三世がいる崖の上に登り、登りきった途端に術を繰り出した

三世はそれを避け、部下達を集める

三世「こんばんわ、そして初めまして

改めて自己紹介を、僕はドラキュラ三世です」

少しずつ部下達で虚空蔵の周りを囲みながら、余裕を見せた

その古来からの堅い性格故なのか、虚空蔵も強く警戒をしながら口を開く

虚空蔵「…虚空蔵菩薩」

そして三世は満足そうに笑うと、部下達を統率する為に右腕を大きく振り上げた

虚空蔵も巻物を手元に大きく広げて構える

✱

一回目の斬撃を防がれた鬼太郎は、宙でバク転をすると今一度髪の毛槍を突き出した

すると今度は見事バルモンドの胸に突き刺さる

バルモンド「っ！？」

その一瞬を見逃さずに、鬼太郎は技を繰り出した

鬼太郎「体内電気ッ！！！」

髪の毛槍を通してバルモンドにも電流が走る

やがて体内電気が止まるとバルモンドの体から煙が上がり、一瞬だけ上半身が後ろに仰け反った

だが、それも"一瞬"

バルモンドは毛槍を掴んだままの鬼太郎の腕を掴み返した

バルモンド「お前…名門妖怪の末裔なんだって？

不死身なんだって？」

危機感を感じた鬼太郎は腕を振り解こうとするが、力はバルモンドの方が上回る

バルモンド「奇遇だなぁ？

俺もだ！！」

次の瞬間、バルモンドから一本の包帯が伸びてくる

そしてその包帯は鬼太郎の胸を貫いた

鬼太郎「うっ…！？」

包帯を伝ってバルモンドの妖気が鬼太郎の中に流れ込み、その妖力を爆発させる

鬼太郎「うわぁあっ！！！」