巡り会う妖と人の子１０ (ページ14)

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第４３０話～上陸！脅威の西洋妖怪～ページ14

面白がるようにザンビアとその部下達が鬼太郎達の頭上を飛び回る

ザンビア「それとも命乞いでもしてみるぅ？」

鬼太郎達はそんなザンビア達には手を出さず、目で追うだけだった

鬼太郎「おばば」

砂かけ「おぉ…」

一つ相槌を打った砂かけは一歩前に出る

砂かけ「わしらの答えはいつも一つ！

こいつだけじゃッ！！」

そう叫ぶとザンビア達に赤い砂を投げつけた

間一髪でザンビアは避けたが、その砂を浴びたザンビアの部下達はたちまち燃え上がって消滅する

いきなり攻撃されたザンビアは砂かけに対してブチ切れた

ザンビア「こんのババァッ！！！」

そして鬼太郎達を乗せた筏は鬼界ヶ島の海岸に近付く

鬼太郎「皆、上陸するぞ！！」

全員、言葉にせずとも力強く頷いた

三世「…はっ！命知らずな、だったらお望み通り…

皆殺しです！！」

三世の言葉を皮切りに、西洋妖怪達も部下と共に勢いよく崖から降りてくる

するとバルモンドは山の中部にある崖の上の岩にミウを縛り付けた

バルモンド「そこでじっくり見ていろ」

それだけ言うとバルモンドも崖を飛び降りていく

そして島の海岸では鬼太郎達がちょうど上陸している所だった

筏が砂浜に乗り上げるのと同時に走り出し、ぬりかべが帆を柱ごと根元からへし折って砂浜に突き立てる

西洋妖怪達が部下を引き連れこちらに向かってくる中、鬼太郎達も勇敢に立ち向かっていった

鬼太郎「(物凄い数だ…)」

子泣き「おい、鬼太郎や！」

すると鬼太郎の横を走っていた子泣きが鬼太郎に呼びかける

鬼太郎「？」

子泣き「この辺りの連中はぜーんぶワシに任せて、ミウの所へ急げぃ！！」

そう言う子泣きに鬼太郎は思わず聞き返した

鬼太郎「大丈夫かい？」

しかし子泣きは余裕の笑みを浮かべる

子泣き「ははっ、ちっとばかし真面目に鍛え直したからの！大丈夫じゃわい！

それに…お前のあんな悲しそうな顔、二度と見たくないからの！」

走りながらも、鬼太郎は子泣きの顔を真っ直ぐ見つめた

鬼太郎「子泣きじじい…ありがとう！」

それだけ聞くと子泣きは手と杖だけを石化して敵に向かっていく

子泣き「そ～りゃあ！！」

そして子泣きはいつもの様子からは想像できない程の俊敏さで次々と敵を薙ぎ倒していった