巡り会う妖と人の子

第４２話〜呪われた映画〜 ページ45

ねずみ男「失礼な！何が土左衛門だよ！ったく！

…おぉ？昨日間違えて出演しちまったスタジオかぁ

ちょいとごめんなさいよ〜…あれ？誰もいないのかい？

へぇ〜！昨日とセットが違ってらぁ！」

誰もいない事が確認できるとズカズカと進んでくねずみ男

ねずみ男「見事なもんだねぇこりゃあ」

するとセットの中央にある井戸が光り始める

『ーー、ー』

ねずみ男「？」

『わらわの夫は何処じゃ…』

ねずみ男「ん？な、なんだぁ？」

井戸の上に女性が現れる

女性が振り返ると、その顔は美人そのものであった

ねずみ男「あっら〜！綺麗なお方〜！きっと有名な女優さんに違いない！

すみませ〜ん！私ねずみ男と申す者ですが、サインくださーい！」

『！下がれ！下郎が！』

女性が腕を１振りすると、物凄い風が起きてねずみ男は飛ばされる

ねずみ男「うわぁぁぁ！！」

そして飛ばされた拍子にスタジオのセットの一部を壊してしまう

ドガァァン！！

「あぁ！これから撮影するセットがぁ！」

ねずみ男「やっばぁ！」

騒ぎに乗じてこっそり逃げ出す

ねずみ男「今のうちに…と」

猫娘「んにゃ！？」

ゴチン！！

するとちょうど近くにいた猫娘と衝突してしまう

猫娘「こんの馬鹿ネズミがっ！！！」

ガブッ！！

ねずみ男「おわあっ！！」

猫娘「ウロチョロするなって言ったでしょ！！」

ねずみ男「違うんだってよ！！おっかねぇ妖怪が出たんだよぉ！！」

猫娘がスタジオ内を覗くも、そこには壊れたセット以外に特に変わりはなかった

猫娘「妖怪なんてどこにもいないじゃ〜ん」

ねずみ男「おっかしいな〜

確かに見たんだけどな〜」

「あ〜！お前！昨日の岡っ引き！さてはお前か？セットを壊した奴！！」

「何！？コイツが犯人か！！」

ねずみ男「え！？

い、いや違うのよ！悪いのは俺じゃねぇんだって！

助けて〜！猫娘先生〜！」

[鬼太郎の家]

カァカァ…

猫娘「アイツ絶対許せない！

ねずみ男のせいで私までクビよ！」

目玉「そいつは災難じゃったのう」

A「そんな事だってありますよ、また今度一緒に仕事探しましょう？」

猫娘「ありがとう、Aちゃん」

鬼太郎「……猫娘、ねずみ男が妖怪を見たのは何という映画のセットだい？」

猫娘「え〜と確か…クメール遺跡の亡霊とか…」

鬼太郎「！」

A「あ、私知ってます！最近CMとかでやってて、見てみたいと思ってるんです！」

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