巡り会う妖と人の子

第３８話〜呪われた映画〜 ページ41

とあるホテルの一室に泊まっている男女がいた

男性「落ち武者？この東南アジアに？

まさかぁ！あっはっは！」

従業員「いいえ、嘘ではありません」

男性「…」

真剣な顔で離す従業員のおばあさんの言葉に男性の笑いが止まる

従業員「奴らは二十年に１度、霧の深い夜にジャングルの奥よりやって来て、若い娘を攫っていくのです

今夜は何を見ても、絶対に部屋からお出にならないように…では」

そう言い残しておばあさんは出ていってしまう

ｷｨ…ｶﾞﾁｬﾝ

女性「本当かしら….？今の話…」

女性が恐怖に怯えていると、何処からか法螺貝の音が聞こえてくる

女性「えっ！」

男性「う、嘘だろ…！」

男性がベランダに続く扉を開け、外を見ると鎧兜を着た何者かが何人も列を作って歩いていた

……その中に１人、岡っ引きの姿をしたねずみ男がいた

監督「カットォー！」

すると暗かった周りの景色が明るくなる

監督「おいなんで落ち武者の中に岡っ引きが居るんだ！」

ねずみ男「あら、あらら？いやだって時代劇だし…これって大江戸大捜査線の撮影でしょ？」

猫娘「何やってんのーー！！！」

そこに上から降ってきた着物姿の猫娘がねずみ男よ頭を齧る

ねずみ男「あだだだだ！！」

猫娘「私達は第７スタジオよ！！」

ねずみ男「ひぎぃぃぃ！！！」

監督「ば、化け猫…？」

そしてそのままねずみ男は猫娘に引きずられていった

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