巡り会う妖と人の子

第２３話〜妖しき旋律！夜叉〜 ページ26

ねずみ男「でも、こんなもん一体何に使うんだよ」

鬼太郎「夜叉はギターの音色で相手を催眠状態に落とし、心を操るんだ

まずはそれを防がないと」

猫娘「耳栓？」

ねずみ男「これをしてればどんな大いびきの横でも安眠出来るってよ」

A「そうなんですか…」

鬼太郎「っ！誰か来た！」

猫娘、ねずみ男「！？」

暗い住宅地の向こうから何者かが歩いてくるのが見える

ねずみ男「おわぁ！アイツ昼間CDショップで揉めてた奴じゃねぇか！」

猫娘「アイツが夜叉？」

しかし月野小夜子の部屋からバイオリンの音が聞こえてくると…

男性１「小夜子た〜ん♡愛してま〜す♡」

猫なで声の男性に落胆する

猫娘「ただのファンか…」

ねずみ男「小夜子たんの音色は誰だって心をゆさぶられま〜す♡」

すると突然鬼太郎の妖怪アンテナが反応する

鬼太郎「…妖気だ！」

今度は視界が急に明るくなる

その方向を見るとギターを持った謎の人物が明かりを背後に立っていた

鬼太郎「あっ！」

猫娘「夜叉！？」

男性１「えぇっ！？誰！？」

その人物はバイオリンの音に合わせてギターを弾く

すると男性はフラフラとそいつに近付いていく

鬼太郎「間違いない！夜叉だ！」

鬼太郎は男性を庇うような形で前に出て、夜叉を睨む

鬼太郎「やめろ！夜叉！」

『……ﾌﾌ』

鬼太郎「リモコン下駄っ…」

しかし、リモコン下駄を放とうとした足を男性に掴まれてしまう

鬼太郎「うわぁっ！！」

バランスを失った鬼太郎はそのまま倒れる

ドサッ

猫娘「ちょっとアンタ離しなさいよ！！

ねずみ男！手伝って！」

ねずみ男「んあ？」

猫娘「いつまで耳栓してんのよっ！！」

バシッ

ねずみ男「ぐはぁっ！！」

鬼太郎「待てぇ！！！夜叉ぁぁぁぁ！！！」

だが、夜叉はバイクに乗って走り去ってしまった

鬼太郎「夜叉ぁぁぁぁぁぁ！！！！」

男性１「あれ？おたくら…誰？」

A「何も覚えてませんか？」

すると再び鬼太郎の妖怪アンテナが反応する

鬼太郎「まだ微かに妖気が残ってる！コイツを辿っていけば、夜叉に辿り着ける！行くぞ！」

鬼太郎と猫娘が走り出す

ねずみ男「鬼太郎ー！俺は小夜子さんのガードに当たってるからな！…へっへっへっ」

A「私も！」

〜〜〜〜

夜の人気の無い町中を走る鬼太郎と猫娘

鬼太郎「…妖気が…あそこだ！！

…奴のバイクだ！」

猫娘「この部屋が夜叉の根城…」

鬼太郎「行くぞ！」

猫娘「うん」

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