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第538話〜親になったねずみ男と羽叶〜 ページ35

すると赤ん坊が砂かけの背後に立つぬりかべを見据えた

赤ん坊はハイハイ歩きでぬりかべの目の前まで行くと自分よりも大きな身体を見上げる

その異様な雰囲気に身構えるぬりかべを見上げると、額の瞳がギョロリと開いた

「みこった」

不意に言葉を呟いたかと思うと、突然赤ん坊はその身体を更に巨大化させていく

そして遂にはぬりかべをも越えてしまった

「見 越 っ た !」

その変貌ぶりに一同は驚きに声を上げて後ずさる

鬼太郎「父さん…これは…!?」

目玉「分かったぞ!コイツは見越し入道の子供じゃ!」

A「みこし…にゅうどう?」

と、Aが首を傾げると目玉おやじは話し出した

目玉「"見越し入道"じゃ

見越し入道は自分の目の前の相手より大きくなって相手を威圧するんじゃ」

その証拠に赤ん坊の額の瞳から見下ろされているぬりかべは少しばかり怯んでいる

ねずみ「み、見越し入道の子供…?」

そしてそれに一番驚きを隠せないでいるのはねずみ男

すると赤ん坊はそのねずみ男を振り返ると、また嬉しそうにハイハイ歩きで戻っていく

ぬりかべをも越えた巨体は先程まで鬼太郎達が座っていたベンチとテーブルをいとも簡単に木っ端微塵にしてねずみ男の元まで突き進んだ

流石に跡形もなくなったテーブルを見て怖気付いたのか、ねずみ男は「寄るなぁ!!」と叫びながら近付いてくる赤ん坊に合わせて後退する

だが、そうして逃げていくねずみ男を見た赤ん坊はピタリと動きを止めた

そして突然泣き出してしまう

その横丁中に響き渡る泣き声は鬼太郎達の鼓膜を震わせるには十分な声量で、いつも大声を使う呼子でさえも耳を塞いでいた

ねずみ「なんだ、どうしたんだよ?よしよしよし…ジュニア、大丈夫だからな?」

すると流石のねずみ男も赤ん坊に近付いて足をさすってやる

一方でもはや超音波にも近い、ガンガンと鼓膜に響く声で泣き続ける赤ん坊にAが声を上げた

A「ッ〜〜!どうして急に泣いたり…!?」

鬼太郎「分からない!自分の変化にびっくりしたのか…!?」

目玉「いや…ねずみ男が逃げ出したんで、嫌われたと思ったんじゃろう!」

どちらにしても、止まない泣き声はやがて横丁すら超えて人間界に届く

__そしてその泣き声を聞き、人間界のビルの間を走り抜けて向かってくる巨大な影があった

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設定タグ:ゲゲゲの鬼太郎 , 夢主 , 妖怪   
作品ジャンル:アニメ
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まゆぽん酢汰(プロフ) - スムージーさん» おうb (2018年8月20日 14時) (レス) id: bae7925eda (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - サヤノさん» 夢主ちゃんどんな服装でしょうねぇ( ˇωˇ ) そうですかそうですか、楽しみにして待っててくださいな! (2018年8月20日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - まゆぽん酢汰さん» おう、生きろや(b・ω・)b (2018年8月20日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - スムージーさん、ヒロインさんが飛騨に来る時の暖かい服はどんな冬服でしょうか? それからヒロインさんが黒鴉さんと話し合えるのは楽しみです! (2018年8月19日 8時) (レス) id: 9dd0ef3525 (このIDを非表示/違反報告)
まゆぽん酢汰(プロフ) - スムージーさん» わらったwwwww適当にやって生きていくb (2018年8月18日 18時) (レス) id: bae7925eda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スムージー | 作成日時:2018年4月5日 13時

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