第536話〜親になったねずみ男と羽叶〜 ページ33
それから数日経った頃の夜中
長屋の裏にある池近くにねずみ男の
その周りにある木々は所々で洗濯縄が結ばれており、赤ん坊の布おむつが干されている
小屋の中には妖の赤ん坊用の粉ミルクが大量に置かれ、おまるや哺乳瓶などの赤ん坊グッズが所狭しとあった
そして中央では赤ん坊とねずみ男か布団を引いて寝転んでいる
ねずみ「思えば俺はずーっと一人だったからなぁ…妖怪仲間からも好かれちゃいねぇし
…Aちゃんはまぁ、俺の事を仲間として見てくれてるかもしれねぇけどな」
でもよ、とねずみ男は付け足した
ねずみ「それが寂しいだなんて俺は思ってねぇぜ?」
赤ん坊はそんな話をしてるとも知らず、楽しそうにねずみ男の名前を呼んで腕を振る
ねずみ「なんだよ、本当だぜ?」
眠ろうとしない赤ん坊の腹を軽く撫でてあやすと、再び天井を見上げる形で寝転んだ
ねずみ「けどな!そんなに俺と居てぇんなら…まぁ…まぁ居てやってもいいぜ?
お前の親が見つかるまで…そうだな、一週間?一ヶ月?あ、いや一年でもな!」
そう言うと目を細めたねずみ男と同じく、また嬉しそうに腕を振る赤ん坊
すると思いついたように半身を起こしたねずみ男
ねずみ「そうだ!そうすると名前も決めなきゃダメだなぁ!
え〜っとねずみ……ネズミー
赤ん坊はその紫色の瞳を開いて笑顔で手を叩いている
ねずみ「そうか、気に入ったか!」
だが赤ん坊はもう遊び疲れたのか、大きな欠伸をすると目を閉じて眠ってしまった
ねずみ「おっ…もうお眠か?
…おやすみ、ジュニア」
そっと毛布を掛けてやると自分も隣に寝転ぶ
やがて室内を照らしていたお燈明も消え、風の音すらも響かなくなった
そしてねずみ男が眠ってしばらくすると、赤ん坊の額に一つの黄色い瞳が現れる
ギョロリと動いたそれをものともせずに赤ん坊は上半身を起こすと、床で眠りこけるねずみ男を見下ろした
「
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まゆぽん酢汰(プロフ) - スムージーさん» おうb (2018年8月20日 14時) (レス) id: bae7925eda (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - サヤノさん» 夢主ちゃんどんな服装でしょうねぇ( ˇωˇ ) そうですかそうですか、楽しみにして待っててくださいな! (2018年8月20日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - まゆぽん酢汰さん» おう、生きろや(b・ω・)b (2018年8月20日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - スムージーさん、ヒロインさんが飛騨に来る時の暖かい服はどんな冬服でしょうか? それからヒロインさんが黒鴉さんと話し合えるのは楽しみです! (2018年8月19日 8時) (レス) id: 9dd0ef3525 (このIDを非表示/違反報告)
まゆぽん酢汰(プロフ) - スムージーさん» わらったwwwww適当にやって生きていくb (2018年8月18日 18時) (レス) id: bae7925eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スムージー | 作成日時:2018年4月5日 13時