第535話〜親になったねずみ男と羽叶〜 ページ32
ねずみ「俺様がちょちょいっと稼いで、お前のオムツや食い物を手に入れてやっから見てろ!」
自信ありげに意気込んだねずみ男は赤ん坊をAに預けて横丁へ置いてくると、人間の街に出て早速稼ぎに出る
杉の木に飾られたイルミネーションがチラホラ見える街中でフラフラと泥酔する中年男性に、ねずみ男は看板を抱えて赤鼻と明るい半被を着こなした姿で話しかけた
ねずみ「あっ社長!!ご機嫌ですねぇ、今日はイイ子が入ってますよォ?
8時からタイムサービス!ピチピチギャルの水着ターイム!」
「うるせーんだよ!」
典型的な招きをペラペラと陽気に口にするねずみ男
しかし男は不機嫌そうにねずみ男の赤鼻を引っ張って跳ね返した
パァンと小気味よい音を響かせて鼻の周りに赤く丸い痕を付けたねずみ男は尻餅をつく
「何が社長だ…!何がリストラだ…!仕事寄越せッ!!」
憎々しげにそう吐き捨てるとねずみ男に背を向けて去っていった
対するねずみ男はヘッと息をつくと自分を待つ赤ん坊を思い浮かべて立ち上がる
ねずみ「なぁに、我慢我慢!いつものことよぉ!」
✱
今度は工事現場の仕事に就いたねずみ男
削岩機を手に地面を削り出している
するとその工事現場の上に架かる陸橋を鬼太郎と猫娘が通りかかった
鬼太郎「あ…
あれ、ねずみ男じゃないか?」
そう言って橋の下を覗き込んだ鬼太郎に続いて猫娘も見下ろす
猫娘「え?…でもまさか!」
こちらからは横顔まてしか見えないが、それらしい背格好が見えていた
猫娘「やっぱ違うよ!あの赤ん坊も背負ってないし、そもそもねずみ男があんなに真剣に働くはずないじゃない!」
鬼太郎「あぁ…そうかなぁ」
気の間違いだ、と笑って再び歩き始める猫娘に続いて鬼太郎もまた歩き出す
どことなく心に引っかかるものがあったが、やはり間違いかと去っていった
✱
長屋の裏にある長椅子に座って赤ん坊をあやすA
とりあえず鈴を鳴らしておけば吹っ飛ばされるという事がないと学んだので新しく買ってきた鈴で遊ばせていた
「りぃりぃ!」
A「リンリンしてますね〜」
きゃっきゃと声を上げて遊ぶ姿は赤ん坊そのもの
…トラック一台軽々吹き飛ばす力さえなければ
背筋が冷えたような感覚がしてツゥ、と冷や汗が垂れる
A「ねずみ男さん、帰ってきませんね〜…」
一秒でも早く帰ってきて欲しいAは赤ん坊を泣かせないようにしつつ機嫌を取りながらそんな切望を零した
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まゆぽん酢汰(プロフ) - スムージーさん» おうb (2018年8月20日 14時) (レス) id: bae7925eda (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - サヤノさん» 夢主ちゃんどんな服装でしょうねぇ( ˇωˇ ) そうですかそうですか、楽しみにして待っててくださいな! (2018年8月20日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
スムージー(プロフ) - まゆぽん酢汰さん» おう、生きろや(b・ω・)b (2018年8月20日 11時) (レス) id: 38ff2024a2 (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - スムージーさん、ヒロインさんが飛騨に来る時の暖かい服はどんな冬服でしょうか? それからヒロインさんが黒鴉さんと話し合えるのは楽しみです! (2018年8月19日 8時) (レス) id: 9dd0ef3525 (このIDを非表示/違反報告)
まゆぽん酢汰(プロフ) - スムージーさん» わらったwwwww適当にやって生きていくb (2018年8月18日 18時) (レス) id: bae7925eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スムージー | 作成日時:2018年4月5日 13時